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== 概観 == === 大学全体 === 国内で3番目の帝国大学である1907年(明治40年)に創設された東北帝国大学を前身とする大学である。 東北帝国大学創立期の大学の略称は、東京帝国大学のそれが「東大」であったため「北大」とされた〔河北新報1922年11月18日記事見出し〕。後に東北帝国大学から分立した北海道帝国大学は「海大」とされた。ただし、現在では「北大」は北海道大学の略称として用いられることが多く、東北大学の略称は「東北大」が用いられる。 「東北」の名を冠しているが、校舎はすべて仙台市にある。 === 大学理念 === 東北大学では、現在「研究第一主義」「門戸開放」「実学尊重」の3つを大学理念としている。 ;研究第一主義 :「研究第一主義」の標語は、1911年(明治44年)の入学式における式辞で、「…大学の主とするところは研究第一であって…」と初代総長・沢柳政太郎が発言したことに由来している。先行した東京帝国大学が「官僚養成」を、京都帝国大学が「学問」を標榜したことから、第三の帝大である東北帝国大学は「研究」を標榜したものと考えられる。こうした研究第一主義の現れとして、全国の国立大学附置研究所の中で最も古い歴史を有する金属材料研究所(設置当時の研究所名は臨時理化学研究所第2部)を擁すること、第二次世界大戦時には附置研究所が10を数えた時期があること等が挙げられる。なお、1998年-2008年の論文の被引用数では日本国内で第4位(世界第64位)〔日本の論文の引用動向 1998-2008 (トムソン・ロイター)〕、2005年度の主要研究経費は約260億円で、日本国内で第2位となっている〔国立大学法人等の科学技術関係活動に関する調査結果 (内閣府・科学技術政策担当)〕。 ;門戸開放 :東北帝国大学創設当初、既設の帝国大学が旧制高等学校出身者にのみ入学を認めていたのに対して、東北帝国大学は旧制高等学校以外の教育機関出身者にも入学を認めた(傍系入学)。また、1913年(大正2年)には3人の女性に対して入学を許可しているが、これは帝国大学としては初めての女性に対する入学許可であった。このような経緯のもとに、現在では「門戸開放」のフレーズは、「学生・教員・職員を問わず真に実力のある者はそのバックグラウンドにかかわらず受け入れる」という東北大学の方針を一言で表すための標語となっている。また、男女雇用機会均等法の改正を受け、杜の都女性科学者ハードリング支援事業やサイエンスエンジェル制度も導入されている。現在の学部学生は、東北地方以外の出身者が過半数を占めており〔東北大学概要 2008 (東北大学)〕、旧帝国大学の中では地元以外からの入学者比率が最も高い(参照)。 ;実学尊重 :東北大学では創設以来、社会で実用される研究が奨励されてきたことに加え、大学での研究に端を発した企業が複数設立されてきたなど、実学が大変重視されている。その伝統は、2007年の大学別特許公開件数で日本国内1位〔2007年国内大学別特許公開件数 (経済産業省特許庁)〕であるところにも現れており、これは、自然科学のみならず、人文科学および社会科学の学問分野においても根付いている。 === 教育および研究 === QS World University Rankingsによる世界大学ランキング2013では、第75位、アジア第14位、国内第5位である〔 〕。 また、英タイムズ紙系の教育専門誌「タイムズ・ハイアー・エデュケーション」による世界大学ランキング2015-2016 では、第201-250位、アジア第21位、国内第3位である〔 World University Rankings 2015-16 | Times Higher Education 〕。
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