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1. (n,n-suf) pillow 2. bolster
枕(まくら)とは、就寝時に頭部を載せ支持するための器具〔意匠分類定義カード(C1) 特許庁〕〔枕 関ケ原町歴史民俗資料館〕。 形状は数センチの厚みのある小さな板状のもので、クッション性を持たせたものが多い。スポンジや綿、羽毛など柔らかいものを布の袋に詰めた柔らかいものが欧米では一般的であるが、プラスチックや籾殻を詰めた適度な硬さがある枕も用いられている。 冬季など寒い時期には、首の横から冷たい空気が布団の中に入り込むのを防ぐ役割も果たす。 == 歴史 == 枕は、ほとんど全ての文化で用いられており、頻繁に出土品として発見され、古代エジプトの墳墓からも発見されている。1924年に南アフリカでアウストラロピテクスの頭蓋骨の下に人為的に砕かれた石が敷かれていたのが発見されたが、祭司的な意味で敷かれたのか、それとも実際に使われていたのか定かではない。古代においては丸太や平たい石をそのまま、あるいは藁やマコモ、スゲなどの茎を束ねて枕として利用したが、木材・石材の加工や布の染色と裁縫、陶磁器製造の技術進歩に伴い、枕は重要な工芸品になり、まず中国で丹念に装飾された布製、陶磁器製の枕が広まり、中世ヨーロッパでも広く貴重品として売買された。貧しい人の間では、粗い布を縫い合わせたものに藁を詰めたものが広く用いられていたが、地域により骨や木、時には石に布を巻いたものが枕に用いられた。産業革命以後は、安価に大量生産された布を使い、様々な枕が作られるようになり、現在にいたる。 日本の古墳時代には、古墳の被葬者に対して、埴製(例、燈籠山古墳)・石製・琥珀製(例、竜田御坊山古墳)など多様な材質の枕を用いた。これらは権力者の文化であり、死者に用いる枕文化である。これらの枕文化は当時の加工技術を知る上でも重要な考古学資料となっている。 江戸時代以前の日本では髷(まげ)の形を崩さないようにする必要があった〔。そのため、箱の上に布製の括り枕を取り付け高さを上げた枕が使用された〔。 こうした枕は安土枕と呼ばれ、男性用と女性用では形状が異なった。箱の多くには引き出しがついており、小物や金品など貴重品を入れる金庫の役目を果たしていた。そのため、盗人のことを「枕探し」と呼び、火事の時は枕を抱えて逃げた。また、引き出しに春画を入れることも多く、「枕絵」と呼ばれる所以となっている〔岩井宏實『日本の伝統を読み解く:暮らしの謎学』青春出版社、2003年、ISBN 4413040686、pp.137-140.〕。 様々な文化において、枕は生や死と密接に結び付けられている。日本語のまくらは、''たまくら''、つまり魂の倉が語源であるとする説がある。 かつては海難事故などで葬儀の時に遺体がない場合に、故人の使っていた枕を代用する風習があった〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「枕」の詳細全文を読む
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