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『果しなき流れの果に』(はてしなきながれのはてに)は、小松左京の長編SF小説。『S-Fマガジン』の1965年2月号から11月号に連載後、単行本として出版、文庫化もされている。 ==概要== 『果てしなき流れの果に』は、宇宙を股にかけ、10億年の時空を舞台とする壮大なスケールの本格SFである。殺人事件を含む点でミステリー色もあり、時間は中生代から未来、さらにその先までもを含む。 小松左京の第4長編であり、小松の最高傑作という評価のみならず〔石川喬司『SFの時代』奇想天外社、1977年、p.265〕、日本SFのオールタイムベストといった企画では、常に上位にランクされる作品である〔山田正紀、恩田陸『読書会』、p.131〕〔長山靖生「SF界の巨人、自らの人生と作品を語る」『S-Fマガジン』2008年5月号、p.129〕。1997年の『S-Fマガジン』500号記念号で発表された「日本SFオールタイムベスト」と2001年に日本SF作家クラブ員が選ぶ国内SF作品では1位〔日本SF作家クラブ編『SF入門』早川書房、2001年、p.129〕、2014年の『S-Fマガジン』700号記念の「オールタイム・ベストSF」の国内長編部門では2位に選出された〔「本誌創刊700号記念 '14オールタイム・ベストSF発表!」『S-Fマガジン』2014年7月号、p.5〕。 執筆当時、第二次世界大戦終結から20年経過してから時として記憶喪失状態で日本へ帰国する元日本兵を『オデュッセイア』と『浦島太郎』にダブらせ、さらに当時の大阪近郊での遺跡発掘ブームをモチーフとしている〔小松左京『SF魂』新潮新書、2006年、pp.91-93〕。 デビュー作である『地には平和を』以来の歴史改変テーマでの、歴史への異議申し立てはなぜいけないのか、という問いかけを持ち、このテーマは後の小松作品でも描かれ続けている〔堀晃「果しなき流れの果に 作者と作品」『世界のSF文学・総解説』自由国民社、1992年増補版、p.186〕。本作中に登場するルキッフ、ルシファーも絶対者への挑戦者として、『結晶星団』『ゴルディアスの結び目』に登場するテーマである〔〔山田正紀「『神曲』から『虚無回廊』へ ――小松左京を考える」『KAWADE夢ムック 文藝別冊 追悼小松左京』河出書房新社、2011年、p.73〕。 本作には、小松の別作品『日本沈没』で描かれた国土を失った日本人が宇宙へ進出するという未来の描写がある。小松は、『日本沈没』と当時は未執筆だったその第二部、そして本作と『復活の日』がつながって自分の小説の大系になると語っていたという〔森優×高松繁子×濱井武×萩原実×石井紀男×田中武次郎「OB編集者座談会」 『KAWADE夢ムック 文藝別冊 追悼小松左京』河出書房新社、2011年、p.97〕。 大原まり子は、ハルキ文庫に寄せた解説文で、本作をワイドスクリーン・バロックとしている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「果しなき流れの果に」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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