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栃木5億円強奪事件(とちぎごおくえんごうだつじけん)とは2004年10月17日に発生した現金強奪事件。 ==概要== 2004年10月17日午後6時20分頃、栃木県南河内町(現・下野市)に所在する物流会社・東武運輸栃木(現:プリヴェ運輸)の下野支店警備事業本部社屋に目出し帽を被った男5人が押し入り、終業直後の警備員2名にスタンガンや短銃のようなものを突き付けて脅しながら粘着テープで縛り、貴重品輸送警備で金庫内に保管されていた現金入りバッグを奪って逃走した。 強奪されたバッグに入っていた現金は県内のパチンコ店や食品スーパーなどの売上金で、約5億4250万円である。これは1994年8月に発生した福徳銀行5億円強奪事件の被害額約5億4100万円を上回り、当時としては日本の現金強奪事件における被害最高額であり、事件発生直後は頻繁に報道された。しかし、パトカーのサイレンを聞いた犯行グループは現場近くの路上に約1億2000万円を放棄して逃走したため、実際に手にした額は約4億2250万円であった。なお、被害最高額は2011年5月に発生した立川6億円強奪事件によって更新されている。 犯行当日は100カ所以上から売上金を回収する日であり、従業員である警備員が少ない時間帯を狙い犯行に及んだことから、内部事情に詳しい者の犯行とみて栃木県警は警視庁と合同捜査本部を設置。しかし捜査は難航し、翌年に県内で発生した栃木小1女児殺害事件とともに迷宮入りとなっている。 発生から約21ヶ月後の2006年7月に実行犯である20歳代の中国人の男が逃亡資金が尽きたとして栃木県警に出頭。自供から30歳代の山口組系元暴力団員が首謀者で、その仲間である複数人の日本人と中国人による窃盗団による犯行と断定し、同年7月25日に首謀者を含む日本人3名と中国人2名を逮捕した。数人の実行犯は逃亡を続け2008年までに累計8人が逮捕されている。また、首謀者は強奪した現金を親兄弟に与えてそれぞれの定期預金口座に預金させ隠匿したことから親族も組織犯罪処罰法違反で逮捕された。 自首した実行犯の中国人は2007年1月に宇都宮地方裁判所で懲役11年(求刑同15年)、首謀者の元暴力団員には同年3月に懲役18年と罰金300万円の判決がそれぞれ言い渡されている。 事件現場の東武運輸栃木は終業時間後であったため門扉は閉ざされていたが、同社屋にはオートロックやセキュリティゲートなどが無く、従業員が在室中で機械警備が解除されており、尚且つ金庫室の鍵が施錠されていなかったという防犯上の不手際から実行犯の侵入を許し隙を突かれて被害に遭ったという格好になったため、同社は事件後に貴重品輸送警備事業を廃業した。後の立川6億円強奪事件においても防犯体制の不手際から被害が生じている。 2004年9月30日付けで東武鉄道は東武運輸2社の株式をプリヴェ企業再生グループに5%を残し売却した。2005年に両社を再編し東武運輸プリヴェ株式会社となった。東武鉄道との資本関係は、東武鉄道が東武運輸プリヴェの株式を5%を持つ主要株主として、現在も資本関係を維持する関係にある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「栃木5億円強奪事件」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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