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根性論 : ミニ英和和英辞書
根性論[こんじょうろん]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [こん, ね]
 【名詞】 1. root 
根性 : [こんじょう]
  1. (n,vs) will-power 2. guts 3. temper 4. nature 5. spirit 
: [ろん]
 【名詞】 1. (1) argument 2. discussion 3. dispute 4. controversy 5. discourse 6. debate 7. (2) theory 8. doctrine 9. (3) essay 10. treatise 1 1. comment

根性論 : ウィキペディア日本語版
根性論[こんじょうろん]

根性論(こんじょうろん)とは、苦難に屈しない精神=根性があれば、どんな問題でも解決できる・またはどんな目標にも到達できるとする精神論の一つ。
人間の限界を引き上げるものとする考え方の一方、近年では、軍国主義の精神論に近い人間の尊厳を軽んじる思想として厳しく批判されるなど、その賛否は大きく分かれる。
なお「根性」とは、本来は仏教用語機根に由来する言葉である。現在の根性は「異常なまでの努力」といった意味で使われる場合が多いが、本来は「その人間が持って生まれた性質」であり、より深くは衆生の教えを受け入れられる能力や器の浅深のことと言われる。これが現在のような意味合いに変化(誤用)されるようになったのは、東京オリンピック(1964年)の女子バレーボール日本代表チーム(いわゆる『東洋の魔女』)に特訓を課し、金メダルに導いた指導者大松博文の発言がきっかけと言われている。
==概要==
根性論は古くより、スポーツの選手や挫折した人を激励する場面で用いられてきた。現代では営業職をはじめとするビジネスの世界にも用いられ、ビジネス本には根性論の色彩が強い。
「苦労に挫折せず、さらなる向上を目指した結果、今までできなかったことが可能になる。そして、そのような利益を得るためには、努力するしかない。努力を続けるために必要なのは根性であり、何事にもめげない精神力こそが必ず人を成功へと導く」という思考法である。
こうした考え方は常に否定されるわけではなく、メンタル面が結果を左右する場面では、スポーツの試合において「根性」「絶対に勝つんだという気持ち」など精神的な要素が勝敗に影響することや、正しいトレーニングをする上でのモチベーション維持として用い、健康を害することなく技術や体力の向上につながるといったことも観察される。
その逆に、誤った方向での努力も見られる。「炎天下で水を飲まずに練習を続けて熱中症で倒れる」「関節を傷めていたり、風邪を引いたりしているのに寒い屋外で練習を続行して、体調を余計に悪くする」といったケースがそれである。
また、根性論の中には旧時代的、あるいは軍隊的な発想や思考が根拠になっているものが少なくない。顕著な一例として、「スポーツ時は水分を摂ってはいけない」「屋外練習で暑いのは体の柔軟性が増すのでよい」という考えが1980年代頃まで学校教育運動(体育・部活動など)で一大常識となっていたことが挙げられる。これは第二次大戦中における、
*「アジア方面の戦域で日本軍が長距離行軍時に、喉の渇きに耐えられず、不衛生な井戸水や用水、川水などを飲んで腹を壊した」
*「上記と同様、炎天の長距離行軍に際し、後先を考えず水筒の水を飲み干してしまい、後半以降脱水症状に陥り倒れた」
*「激しい運動時に水を飲み過ぎると早く疲れる」
などの経験則に由来すると考えられるが、行動が生死に直結する戦場ならばともかく、平時のスポーツでは意味のない注意であり、およそ合理性が欠落した指導といえる。スポーツの世界に対して、運動中は水分摂取が必要であるとする医学的見解が長らく示されなかったことが、こうした指導が長年にわたって続けられた最大要因であるが、苦痛に耐え、それを超えることが進歩をもたらすという極端な信念がまかり通っていたことも要因の一つと言えるであろう。
「途中で投げ出さず最後までやり遂げる」「途中でやめるのは格好が悪い」との根性論から中途での断念を不名誉なものとし、故障を隠して強行出場したり、持久力を必要とする競技では体調不良で意識が朦朧とした状態でありながら競技継続を強行しようとする選手が出ることがある。さらには、クラブ活動で上級生からの理不尽ないじめに遭ったり、顧問からセクハラ体罰に遭っても、上記の理由から途中でやめることもできず、最悪の場合自殺に至る場合がある(上下関係の弊害も参照のこと)。
もっとも、この状況は競技のトップレベルともいえるオリンピックなどの国際大会でも同様で、「途中棄権は国の体面を汚す」「負傷・故障での途中棄権や参加取消は、国民や所属企業・スポンサー・代表チーム関係者(国籍によっては国家指導者)の多大な期待に背く行為」という理由で、故障をひた隠しにして精神力・根性という言葉だけを頼りに強行出場する選手は日本内外を問わず少なからず見られ、根性論はスポーツという世界の全体に見られる体質という一面もある。とはいえ、その様な状況で強行出場したところで、結局は故障が原因で本来のパフォーマンスにはほど遠いパフォーマンスしか発揮できず終わるケースもまた多い(もっとも、国籍が独裁政権の国家にある場合には、国家指導者の怒りに触れてしまうため、根性で出場どころか強行してでも出場しなければ自身や親族の身の安全に関わるというケースもある)。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「根性論」の詳細全文を読む




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