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桂川 寛(かつらがわ ひろし、1924年 - 2011年10月16日)は、日本の画家。 戦後、安部公房、勅使河原宏らとともに「世紀の会」に参加し、アバンギャルド運動に大きく関わる〔「訃報:桂川寛さん87歳=画家」 毎日新聞 2011年10月19日付〕。また、小河内ダム建設反対運動に加わり、ルポルタージュ絵画を製作した〔池上善彦「絵画的抵抗と二重の挫折」 美術運動 artmovement〕。 その後も、鋭い批判精神で社会を見据えた作品を発表し続けた〔東京都豊島区ホームページ「池袋モンパルナスの前衛精神を引き継ぐ 桂川寛」 〕。 ==経歴== * 1924年、北海道札幌市生まれ。 * 1937年、札幌商業学校入学。在学中より北海道美術協会主催の道展に入選。卒業後、札幌気象台に勤務〔『廃墟の前衛──回想の戦後美術』、19頁〕。 * 1948年、上京〔『廃墟の前衛──回想の戦後美術』、15頁〕。多摩美術専門学校入学〔。 * 1949年、勅使河原宏、関根弘、瀬木慎一、安部公房らが結成した「世紀の会」に参加。同年、関根弘の第一詩集『沙漠の木』の表紙絵を担当。扉絵は安部公房。挿絵を勅使河原宏も描いた。この頃、多摩美術専門学校を中退〔『廃墟の前衛──回想の戦後美術』、42頁〕。 * 1950年、第2回読売アンデパンダン展に「開花期」を出品。安部公房、勅使河原宏らの人民芸術家集団にも関わる。 * 1952年、前衛美術会(1947年に井上長三郎、丸木位里、吉井忠らが結成)に入会し、小河内ダム建設反対運動の山村工作隊の文化工作隊として、山下菊二らと小河内村に2ヶ月滞在〔毛利嘉孝氏 Nadiff talk 配布用レジュメ 新宿区ダンボール絵画研究会〕。山下菊二らとルポルタージュ絵画制作。同年、美術家平和懇話会(翌年、美術家平和会議と改称)主催の第1回平和美術展に出品。 * 1953年、日本美術会主催の第6回日本アンデパンダン展に「小河内村」を出品〔「池袋モンパルナス」を1日楽しもう 桂川 寛氏が語る 池袋モンパルナスの戦後 AYS:ブログ内〕。中村宏、河原温、池田龍雄、福田恒太、山下菊二らの青年美術家連合結成に参加。1956年まで。同年、前衛美術会の主催する第1回ニッポン展開催に参加。 * 1957年、日本美術会主催の第10回日本アンデパンダン展出品。以後、1964年まで毎年、出品〔桂川 寛 アートギャラリー環〕。 * 1958年7月から翌年2月まで日本美術会の事務局長を務める〔日本美術会と日本アンデパンダン展の略歴 日本美術会サイト内〕。 * 1960年、前衛美術展(東京都美術館)に出品。1963年まで毎年、出品。 * 1961年、東京都豊島区千川に転居〔。 * 1963年、日本美術会を退会〔。 * 1964年、前衛美術会事務局を担当〔。 * 1967年、「戦争展」開催〔。 * 1968年、「反戦と解放展」開催〔。 * 1975年、「天皇・戦争・アジア展」開催〔。 * 1978年、第1回「第三世界とわれわれ展」(東京都美術館) 〔。 * 1984年、「アジアのなかの日本展」開催〔。 * 1987年、「パレスチナ連帯展」開催〔。 * 1994年、『桂川寛作品集 -戦後から世紀末へ1950〜1994-』(アートギャラリー環)刊行。 * 2004年11月、桂川潤の装丁、自らの装画で『廃墟の前衛──回想の戦後美術』(一葉社)〔「論座」の批評・紹介ページ 桂川潤サイト内〕刊行。11月4日〜11月20日、同書の出版を記念して、東京・神田のアートギャラリー環にて、桂川寛個展を開催〔「展覧会 ― 桂川寛個展」 朝日新聞 2004年11月2日付〕。 * 2008年5月11日、「桂川寛展 《漂白(さすらい)の日の記録》“走り描いた古き街々の面影”」。同年、8月4日〜8月11日、展示会「『靖国』の闇に分け入って —アートで表現する YASUKUNI—」に池田龍雄、富山妙子らとともに出展。 * 2009年7月25日〜7月29日、開催された「池袋モンパルナス展」に作品を展示。ギャラリートークで講演。 * 2010年、代表的な油彩作品50余点を東京都豊島区に寄贈・寄託〔青木画廊2010年スケジュール「桂川寛展」 〕。同年11月4日〜11月13日、青木画廊にて「桂川寛 回顧自選展」を開催〔。翌2011年2月17日〜3月16日、豊島区に寄贈・寄託した作品を中心に、区立熊谷守一美術館において、「桂川寛展」を開催〔。 * 2011年10月16日、肺炎のため死去〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「桂川寛」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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