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梳綿 : ウィキペディア日本語版
梳綿[そめん]

梳綿(そめん)とは、繊維関連の用語で、採取した繊維を櫛で均して、繊維方向が揃った綿状の塊にする作業である。カーディングカード処理 (Carding) ともいう。
繊維は採取した状態のままか、あるいは水洗してから梳綿される。さまざまな繊維が梳綿でき、一般的には綿羊毛靭皮などに使用されることが多い。その他、毛、リャマの毛、ソイシルク(soy silk、大豆から作られた繊維)などにも使える。亜麻などカード処理できない繊維もある。
梳綿は、異種あるいは異色の繊維を混合するのにも使える。梳綿の目的は繊維を薄く均一にならすことである。そのため、棘がついたロールで少しずつこすりとるという方法が取られることが多い。方法には手作業と機械とがある。
== ハンドカーディング ==

ハンドカード器はドッグブラシに似ている。ウールを1, 2回ハンドカード器で擦れば繊維方向が揃う。ウールを汚さないため、梳綿をする際には作業台にきれいな布をかけて座って作業することが多い。梳綿職人はひざの上に作業台を載せ、利き手にハンドカード器を持ち、逆の手で作業台を押さえる。作業台の上に繊維を少しずつ乗せ、繊維方向が揃っていく様子を観察しながらブラシ掛けしていく。作業台に繊維を乗せすぎると、ブラシで擦るのに苦労することになる。できたものをローラグ(rolag)と呼ぶ。この方法では少量の製品しか作れない。
ハンドカード器のサイズは2×2インチ (5×5センチ) から4×8インチ (10×20センチ) ぐらいのものが多い。小さいものは軽打梳綿機 (flick carder) と呼ばれており、毛の塊を端から均すか、紡績機に少しずつ送り出すのに使われる。ハンドカード器の櫛歯の密度や形にも種類がある。きれいに梳綿されたローラグを作るためには、多くの歯が付いたカード器が使われる。繊維の種類(長さ、重さ、特性など)によって、カード器に付けられる歯の数と密度が決まる。ハンドカード器の表面は、目的によって平面の場合と曲面の場合と両方ある。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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