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イクパスイ(Iku-pasuy)は、アイヌ民族が儀式で使用する木製の祭具で、カムイに酒などの供物をささげる際、人と神の仲立ちをする役割を果たすものとされた。アイヌ語でIku が「酒を飲む」、pasuyは「箸」を意味する。日本語では「捧酒箸」と翻訳される。なお、漢字を間違えやすいが「棒」酒箸ではなく「捧」酒箸である。 ==特徴・用途== 約30センチメートルほどの木の棒を平らに削って作る。よくもちいられるのはカツラ・ハンノキ・ミズナラなどである。通常は表面に彫刻した飾りがほどこされ、一端は尖っている。その先を酒につけて酒の滴を火やイナウに振りかけて祈祷する。尖端の裏側には矢尻のような形が刻まれる。この形はパルンベ(舌)と呼ばれる。さらに裏面には持ち主をあらわす印である「アイシロシ」が刻まれ、表面には父系の祖印をあらわす家紋「イトゥクパ」が刻まれる。 イクパスイはかつて「ひげベラ」と訳されることがあったが、それは左手で杯を持ち右手でイクパスイを持って酒を飲む際に、酒の中に髭が入らないようにおさえる役割を果たしていたと推測したからである。しかし本来のイクパスイの役割は神々に献酒し人々の願いを伝えることにある〔。アイヌ民族は、イナウと同じようにイクパスイも魂(ラマッ)を帯びており、神々への願い事を伝えてくれる使者であると考えていた。カムイノミ(神事)の折はトノト(どぶろく)を満たした椀の上にイクパスイを渡して祈り、イクパスイの先に酒を浸して神に捧げる。イクパスイを介することで人間の言葉が神に正確に届けられ、酒などの供物は何百倍にもなって届けられるとされた。イクパスイは畏敬をもって扱われ、特に父系のイトゥクパが刻まれたものは家に一つしかなく、狩猟の旅に出る時は必ず身につけることになっていた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「イクパスイ」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Ikupasuy 」があります。 スポンサード リンク
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