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納戸婆(なんどばば、なんどばばあ)は、人家の納戸の中に棲んでいるという老婆の妖怪。西日本で伝承されている。 家人が納戸を掃除しようとすると、中から飛び出して床下へ逃げ込むという伝承が多い〔草野巧、戸部民夫 『日本妖怪博物館』 新紀元社、1994年、120頁。ISBN 9784883172405。〕。納戸から飛び出して人を脅かす老婆で、庭箒で叩き出すことができるともいう〔多田克己 『幻想世界の住人たち IV 日本編』 新紀元社〈Truth in fantasy〉、1990年、271頁。ISBN 9784915146442。〕。 また、納戸を掃除すると床下に隠れるともいわれる。西日本では納戸に神を祀ることが多いというが〔、この納戸婆も元は納戸神として祀られ、家や家族の守り神であったともいう〔岩井宏實 『妖怪と絵馬と七福神』 青春出版社〈プレイブックスインテリジェンス〉、2004年、79頁。ISBN 9784413040815。〕。 岡山県赤磐郡高月村(現・赤磐市)や上道郡(現・岡山市)では、頭の禿げた老婆で、「ホーッ」と声を上げながら現れ、庭箒で叩き出すと縁の下へ逃げ込むという〔〔村上健司編著 『妖怪事典』 毎日新聞社、2000年、251頁。ISBN 9784620314280。〕。岡山では旧家の納戸に、小さな老婆姿の納戸婆が座っているともいい、豆狸が化けたものともいわれる〔人文社編集部 『諸国怪談奇談集成 江戸諸国百物語 西日本編』 人文社〈ものしりシリーズ〉、2005年、94頁。ISBN 978-4-7959-1956-3。〕。また香川県東部では、生まれたばかりの赤ん坊をさらうとも言われるが〔〔、これは山姥との混同によるものとの説もある〔。 この他、奈良県、兵庫県、宮崎県にも同様の伝承がある〔〔。 類似の妖怪に棚婆(たなばば)がある〔。神奈川県津久井町(現・相模原市)の伝承によるもので、棚とは養蚕時に使われる三階のことをいい、そこに棲みつく恐ろしい老婆だという〔『妖怪事典』 212頁。〕。 == 脚注 == 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「納戸婆」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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