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樒原 ( リダイレクト:宕陰 ) : ウィキペディア日本語版
宕陰[とういん]

宕陰(とういん)は、京都府京都市右京区の地名。嵯峨越畑(こしはた)と嵯峨樒原(しきみがはら)のふたつの大字で構成される〔宕陰 京都市右京区〕〔越畑・樒原 にほんの里100選〕。美しい棚田や茅葺き民家などで知られ、特に越畑は「京都の信州」に例えられることがある〔京都市右京区役所区民部まちづくり推進課 (2007b)〕。京都市の元学区では「宕陰」全域にあたる。住民基本台帳における人口は2013年(平成25年)7月時点で229人であり〔住民基本台帳人口 最新の統計表 京都市〕、面積は8.082km2である。
== 地理 ==

京都市右京区の北西部、愛宕山(924m)の西麓にある。2005年(平成17年)に京北町が右京区に編入されるまでは右京区の北西端であり、北側は京北町や南丹市八木町神吉、西側は亀岡市旭町、南側は右京区嵯峨水尾、東側は右京区京北細野と接する〔京都市北部地域における集落と里山景観』大場 (2009)、63頁〕。京都市の市街地からは愛宕山山頂を挟んで正反対の位置にあたる。西側には愛宕山や三郎ヶ岳(613m)、東側には地蔵山(947m)や竜ヶ岳(921m)、北側は鎌ヶ岳(623m)や三頭山(みつずこやま、728m)があり、四方向を山に囲まれている〔 『日本歴史地名大系 26 京都府の地名』平凡社 (1981)、1062-1063頁「越畑村」〕。越畑には地蔵山への登山道入口があり、樒原には愛宕山への登山道入口がある。越畑の宕陰小中学校の標高は410mであり、樒原の右京区役所宕陰出張所前(府道50号沿い)の標高は454mである〔1:25,000地形図「亀岡」国土地理院(大正11年測量/昭和54年第2回改測/平成13年修正測量/平成14年発行)による。〕。どちらの集落も北端と南端で70-80mの標高差がある。
越畑と樒原の集落は南北に隣接して開けた土地にあるが、両集落を流れる河川は別々の流路を経て桂川(保津川/大堰川)に注いでいる。越畑南端部には愛宕山西麓を源流とする小川が東西に流れ、集落の最低部で北進するが、すぐに流出河川のない西ヶ谷ダムに流れ込む。越畑の北約1kmの場所には廻リ田池という治水用・農業用のため池があり、このため池から流れ出た水は三保川となって西進。国道477号に沿って山地を下り、途中から涸れ川となって亀岡盆地に出て、JR山陰本線八木駅の北側で桂川に注ぐ。樒原には愛宕山西麓を源流とする七谷川が東西に流れており、七谷川が形成した扇状地地形の左岸(南側)に住居の大部分が、右岸(北側)に棚田の大部分がある。七谷川は集落を抜けると南南西に向きを変えて山地を流れ、亀岡盆地に出ると盆地南部を蛇行して亀岡市市街地北部で桂川に注いでいる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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