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横浜線(よこはません)は、神奈川県横浜市神奈川区の東神奈川駅〔JR東日本 各駅情報(東神奈川駅) 〕と東京都八王子市の八王子駅〔JR東日本 各駅情報(八王子駅) 〕を結ぶ東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線〔国土交通省鉄道局監修『鉄道要覧』電気車研究会・鉄道図書刊行会〕(幹線)である。地元沿線地域での愛称は「ハマ線」〔「ハマ線」名物、荷物電車と"奇跡の3本並び" 昭和の残像 鉄道懐古写真 マイナビニュース 2011年10月5日〕。 全ての快速電車と一部の各駅停車は、京浜東北線(東海道本線電車線)横浜駅を経由して根岸線桜木町駅または同駅以遠へ乗り入れる。なお、本記事では根岸線 - 横浜駅 - 東神奈川駅 - 八王子駅間について、実際に運行されている列車番号に合わせて、桜木町方面行を「上り」、桜木町方面発を「下り」と記述する。 == 概要 == 横浜線は東京地区の電車特定区間(E電)の路線のひとつであり〔JR東日本 旅客営業規則 第78条〕、横浜市から町田市および相模原市を経由し、八王子市に至る全長42.6km〔の路線である。起点の東神奈川駅で京浜東北線(『鉄道要覧』などの書類に記されている正式な路線名称は東海道本線)、終点の八王子駅で中央本線と八高線に接続する。路線名は「横浜線」だが、路線の起点は東神奈川駅であり横浜駅は含まれず、日中の多くの電車と、朝夕の一部の電車が東神奈川駅から京浜東北線に乗り入れて横浜駅および根岸線方面に直通運転している(詳細は後述)。なお、東神奈川駅 - 横浜駅間では京浜東北線の線路を走行するものの、列車内や駅構内での案内では「京浜東北線直通」とは一貫して案内されず、横浜線内では「根岸線直通」、横浜駅および根岸線内では「横浜線直通」と案内されている。 横浜線は、横浜市の北部から同市中心部へのアクセス路線として機能するとともに、東京都心から郊外に延びる複数の放射状路線と交差し、いわゆる環状路線としての機能も有している。したがって、郊外路線でありながら、割高な初乗り運賃の乗客も多いため、JRの前身である日本国有鉄道(国鉄)が運営していた時代から数少ない黒字路線であった〔『週刊東洋経済』臨時増刊2011年7月8日号82ページ〕。 1908年(明治41年)に「横浜鉄道」という私鉄として開業したのが横浜線の始まりであり、当時は八王子や甲信地方で生産されていた生糸を横浜へと運搬することを目的としていた〔宮脇俊三・原田勝正『全線全駅鉄道の旅4 関東JR私鉄2100キロ』小学館、1991年、p.80〕。その後、1917年(大正6年)に国有化されたが、標準軌化試験や電化試験が行われたこともある。その後、1932年(昭和7年)には横浜駅・桜木町駅への乗り入れが開始されたほか、1964年(昭和39年)の東海道新幹線の開業によって新幹線と横浜線との交差箇所に新横浜駅が開業すると、横浜線は横浜市内と新幹線のフィーダー路線としても機能することとなる。さらに1960年代後半からは沿線開発の進行や大学の設置などにより乗客が増加したことから、1967年(昭和42年)より輸送力増強のため複線化工事が順次行われ、1988年(昭和63年)までに全線が複線化された。なお1987年(昭和62年)には国鉄分割民営化が行われ、横浜線はJR東日本に継承されている。 国鉄末期に計画中だった横浜高速鉄道みなとみらい線との直通運転計画が浮上していたが、国鉄の財政状況などが原因で中止となった〔後に東急東横線と直通運転を行う形態に変更の上、2004年2月1日に開業した。〕。 運営がJR東日本に変わった以降も、首都圏の通勤路線として利用者が増加し、1994年(平成6年)からは混雑対策のために電車は片側6扉を有する車両を連結した上で8両編成が組まれた。臨時列車を除き特急・急行列車は設定されず、列車種別は快速と各駅停車の2種が運行される。線内折り返し運転の列車のほか、一部の列車は根岸線に直通するほか、朝夕は橋本駅 - 八王子駅間で相模線の列車が乗り入れる。なお、1998年からの10年間は土曜・休日に横須賀線逗子駅までの直通列車が運行されていたが、湘南新宿ラインの増発の影響により、2008年3月15日のダイヤ改正で廃止された。 2008年3月31日に発表されたJR東日本の「グループ経営ビジョン2020-挑む-」において、横浜線は南武線・武蔵野線・京葉線とともに「東京メガループ」に指定された。私鉄との接続で重要な役割を担っているとして、今後利便性・快適性を輸送サービス・駅設備・生活サービスのそれぞれの面から向上させ、乗り換えの利便性を含めて今までより脚光を当てるとしている〔 - 東日本旅客鉄道 2008年4月1日〕。 2007年の国土交通省調査によるピーク時最混雑区間の1時間平均混雑率は小机駅→新横浜駅間で193%となっている。また、2012年度の平均通過人員は222,694人であり、JR東日本の路線の中では4番目に多い。 == 歴史 == * 1908年(明治41年)9月23日:八王子や甲信地方で生産された生糸を横浜へ輸送することを目的として、横浜鉄道によって東神奈川駅 - 八王子駅間(26.4M≒42.49km)が開業。東神奈川駅・小机駅・中山駅・長津田駅・原町田駅(現在の町田駅)・淵野辺駅・橋本駅・相原駅・八王子駅が開業。相原駅 - 八王子駅間に北野聯絡所が開業。 * 1910年(明治43年)4月1日:内閣鉄道院が借り上げ、八浜線(はっぴんせん)となる。 * 1911年(明治44年)12月10日:貨物支線 東神奈川駅 - 海神奈川駅間(1.2M≒1.93km)開業。海神奈川駅が開業。即日鉄道省が借り上げ。 * 1912年(大正元年)8月10日:北野聯絡所が廃止。 * 1917年(大正6年) * 5月 - 8月:原町田駅 - 橋本駅間で輸送力増強のための標準軌化試験が実施。 * 10月1日:国有化され、鉄道院横浜線となる。 * 1923年(大正12年)9月1日:関東大震災で小机駅・原町田駅が倒壊。 * 1925年(大正14年)4月:東神奈川駅 - 原町田駅が電化。東海道本線電化のための試験であり、この時点ではまだ横浜線の旅客列車は電車化されていない。 * 1926年(大正15年)9月1日:菊名駅が開業。 * 1930年(昭和5年)4月1日:東神奈川駅 - 海神奈川駅間の貨物支線 (2.0km) が東海道本線の貨物支線に変更される。マイル表示からメートル表示に変更(東神奈川駅 - 八王子駅間 26.4M→42.6km)。 * 1932年(昭和7年)10月1日:東神奈川駅 - 原町田駅間が電車化、桜木町駅まで直通運転を開始。原町田駅で運行系統が分断される。 * 1933年(昭和8年)10月1日:原町田駅間 - 八王子駅間に気動車が投入〔久保敏「神奈川往還・絹の道 横浜線」『鉄道ファン』No.658、115頁〕〔鉄道省年報では8月15日『鉄道省年報. 昭和9年度』 (国立国会図書館デジタルコレクション)〕。 * 1936年(昭和11年)1月:相模鉄道(現在の相模線)が橋本駅 - 八王子駅間乗り入れ開始〔。 * 1941年(昭和16年)4月5日:原町田駅 - 八王子駅間が電化され、全線電化。これに伴い全線直通運転復活。相模原駅が開業。 * 1942年(昭和17年)11月14日:相原駅 - 八王子駅間に片倉信号場が開設〔。 * 1945年(昭和20年):横浜大空襲で東神奈川駅が全焼。 * 1947年(昭和22年)12月20日:大口駅が開業〔。 * 1949年(昭和24年)6月1日:日本国有鉄道発足。国鉄横浜線となる。 * 1950年(昭和25年)9月1日:淵野辺駅 - 相模原駅間に相模仮乗降場を開設。在日米軍相模総合補給廠の人員輸送のために開設された〔。 * 1957年(昭和32年) * 10月1日:相模仮乗降場が駅に変更され、矢部駅が開業〔。 * 12月28日:片倉信号場を駅に変更され、片倉駅が開業〔。 * 1959年(昭和34年)4月1日:東海道本線貨物支線 東神奈川駅 - 海神奈川駅間が廃止〔。 * 1962年(昭和37年) * 小机駅 - 中山駅間に鴨居信号場が開設。 * 12月25日:鴨居信号場が駅に変更され鴨居駅が開業〔。 * 1964年(昭和39年) * 5月19日:根岸線桜木町駅 - 磯子駅間開業に伴い、直通区間が磯子駅まで延長。 * 10月1日:東海道新幹線開業により新横浜駅が開業〔。 * 1967年(昭和42年)10月22日:菊名駅 - 新横浜駅間が複線化〔。 * 1968年(昭和43年) * 2月4日:新横浜駅 - 小机駅間が複線化〔。 * 3月12日:大口駅 - 菊名駅間が複線化〔。 * 3月19日:東神奈川駅 - 大口駅間が複線化〔。 * 1972年(昭和47年)10月2日:103系が運用開始。 * 1978年(昭和53年)10月2日:小机駅 - 中山駅間が複線化〔。 * 1979年(昭和54年) * 4月1日:中山駅 - 長津田駅間が複線化〔。十日市場駅・成瀬駅が開業。 * 7月15日:長津田駅 - 原町田駅間が複線化〔。 * 9月14日:淵野辺駅 - 相原駅間が複線化〔。 * 9月30日:103系の投入完了に伴い、72系が「さよなら運転」を行い営業運転を終了。 * 1980年(昭和55年) * 4月1日:原町田駅が淵野辺寄りに0.4km移転し、町田駅に改称。 * 9月27日:町田駅 - 淵野辺駅間が複線化〔。 * 1981年(昭和56年)6月1日:車両の所属が蒲田電車区に集約され、東神奈川電車区の配置がなくなる。 * 1985年(昭和60年)3月14日:根岸線への直通区間が大船駅まで延長。 * 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により東日本旅客鉄道が承継。日本貨物鉄道が長津田駅 - 八王子駅間の第二種鉄道事業者となる。東神奈川駅 - 長津田駅間の貨物営業廃止。 * 1988年(昭和63年) * 3月6日:相原駅 - 八王子駅間が複線化、全線の複線化完了〔。但し八王子駅の横浜線ホームは1面1線。 * 3月13日:古淵駅が開業。快速の運転を開始〔。 * 9月22日:205系が運用開始。 * 1989年(平成元年)2月26日:205系の投入完了に伴い、103系が「さよなら運転」を行い営業運転を終了。 * 1991年(平成3年)ごろ - 八王子駅の横浜線ホーム島式化。6番線を増設。 * 3月16日:相模線の全線電化により、横浜線への定期列車の直通運転開始(事実上の復活)。 * 1994年(平成6年)12月3日:2号車に6扉車サハ204形100番台の組み込み開始、順次全編成を8両編成化。7両編成と8両編成が混在していた時期に、8両化された編成の先頭車前面には「8CARS」のステッカーが貼り付けられたが、ステッカーは全編成の8両編成化が完了した際に全編成から取り外された。日中の快速を増発し、運転間隔を40分間隔とする〔。長津田駅が快速停車駅に追加〔。 * 1996年(平成8年) * 4月27日:臨時特急「はまかいじ」の運転を開始。 * 10月1日:JR東日本の横浜支社が発足し、東神奈川駅 - 橋本駅が横浜支社管内となる。 * 12月1日:横浜支社発足に伴い、全車両が蒲田電車区から大船電車区に転属。 * 1997年(平成9年)4月1日:八王子みなみ野駅が開業し〔、快速停車駅に追加。 * 1998年(平成10年) * 3月14日:相模原駅が快速停車駅に追加〔。 * 5月2日:土曜・休日に根岸線経由で横須賀線逗子駅への直通列車が設定(各駅停車・快速各1往復)。 * 1999年(平成11年)12月4日:快速が増発され、運転間隔が40分から30分に変更〔。 * 2006年(平成18年)3月18日:根岸線直通列車増発に伴い横須賀線直通の各駅停車を廃止。快速が菊名駅に停車。 * 2007年(平成19年)3月18日:八王子車掌区の廃止に伴い、車掌は全列車東神奈川車掌区が乗務(相模線直通列車を除く)。 * 2008年(平成20年) * 3月15日:横須賀線直通の快速列車が廃止。 * 9月13日・14日:開業100周年を記念し、上りは松本駅から磯子駅まで、下りは桜木町駅から白馬駅まで臨時快速列車「ベイドリーム横濱号」が運転。 * 9月23日:横浜線開業100周年。長野総合車両センターの485系車両「彩」を使用し、全線で臨時快速列車「横濱線100周年号」を、松本駅 - 東神奈川駅間で臨時快速列車「横濱ものがたり号」が運転。 * 2009年(平成21年)4月1日:横浜線を含む首都圏の各駅が、終日全面禁煙となる。 * 2010年(平成22年)3月13日:ダイヤ改正で快速の運転間隔が30分から20分に変更〔。 * 2011年(平成23年) * 3月11日:東北地方太平洋沖地震が発生し、その影響により以後終電まで運休。 * 3月14日・15日:東京電力の輪番停電(計画停電)により、終日運休。 * 2013年(平成25年)10月1日:午前11時30分頃、鴨居駅 - 中山駅間にある、川和踏切の線路内に倒れていた高齢男性を助けた会社員の女性が、通過した東神奈川発橋本行下り普通電車に轢かれ死亡。この女性に紅綬褒章が授与された〔踏切で高齢の男性救助の女性死亡 横浜、電車にはねられ (共同通信) - 47NEWS、2013年10月1日〕〔JR横浜線踏切事故:救助女性に書状と紅綬褒章、菅長官「勇気胸に刻む」/神奈川 - 神奈川新聞、2013年10月4日(2015年8月4日閲覧)〕。 * 2014年(平成26年) * 2月16日:E233系6000番台が運用開始〔JR横浜線の新型車両、14年2月16日に運転開始 ヘッドマーク4種期間限定取り付け/神奈川 - 神奈川新聞、2013年12月13日。〕。 * 8月23日:205系がこの日限りですべて営業運転終了〔横浜線205系 8月23日営業運転終了 - 鉄道ホビダス 鉄道ニュース 最新鉄道情報、2014年7月24日〕〔横浜線「205系」あす引退 26年活躍 - 読売新聞、2014年8月22日〕。 * 2015年(平成27年) *7月12日:東京圏輸送管理システム (ATOS) の導入開始〔 - JR東日本労働組合横浜地方本部、2015年5月20日〕〔ただし7月12日にATOS放送に切り替わらなかった駅も存在する〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「横浜線」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Yokohama Line 」があります。 スポンサード リンク
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