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橋本脳症(はしもとのうしょう、Hashimoto encephalopathy)とは甲状腺自己免疫疾患に関連した脳症である。甲状腺機能異常に伴う神経症状としては甲状腺機能低下症による意識障害、認知症、運動失調などを来す粘液水腫脳症、甲状腺機能亢進症に伴う痙攣、躁状態、妄想、不随意運動をきたす甲状腺中毒脳症などが知られている。これらは甲状腺ホルモン値の正常化によって改善するが、内分泌学的な治療によって神経症状の改善が認められずステロイドなど免疫学的な治療により改善を認める群が知られ、今日の橋本脳症といわれる疾患群が含まれる。このような症候群は英国のLord Brainらによって1966年に報告された。その後の検討では精神神経症状が存在し、抗甲状腺抗体が陽性であり、ステロイドによる反応性が良好で他疾患が除外され橋本病と診断した群では甲状腺機能はむしろ正常である場合の方が多い(約70%は正常)とされている。 SREAT(Steroid-responsive encephalopathy associated with autoimmune thyroiditis)〔J Clin Neurophysiol. 2006 23 371-373. PMID 16885711〕〔Arch Neurol. 2006 63 197-202. PMID 16476807〕〔Best Pract Res Clin Endocrinol Metab. 2005 19 53-66. PMID 15826922〕〔J Neurol Sci. 2000 176 65-69. PMID 10865094〕やNAIM(nonvasculitic autoimmune inflammatory meningoencephalitis)〔Neurology. 1999 53 1579-1581. PMID 10534272〕〔Neuropathology. 2004 Jun;24(2):149-52. PMID 15139593〕〔Arch Neurol. 2006 63 766-768. PMID 16682549〕は橋本脳症とほぼ同様の概念である。 == 歴史 == 1966年に英国のBrainらが橋本病に伴い、意識混濁、幻覚、片麻痺、失語など精神神経症状を呈した48歳の男性患者を報告したことにはじまる〔Lancet.1966 2 512-514. PMID 4161638〕。この患者は甲状腺ホルモンの値は正常であるにも関わらず、精神神経症状を繰り返し症状の変動と関連してサイロイドテストの異常や髄腋蛋白の上昇が認められた。甲状腺生検では橋本病に特徴的な病理所見が得られた。甲状腺ホルモンの補充では症状の改善が認められず粘液水腫性脳症とは異なる自己免疫的な機序を背景とした脳症の存在が示唆された。 1988年にBehanらが急性散在性脳脊髄炎患者を免疫学的に解析し、橋本病に伴う自己免疫性脳症の一群があることを改めて指摘した<。1991年にShawらが抗甲状腺抗体陽性でステロイド反応性有する5名の脳症患者を報告した〔Neurology.1991 41 28-33. PMID 1992366〕。このときはじめて「Hashimoto encephalopathy」という新しい疾患概念が提唱された。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「橋本脳症」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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