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橋田 満(はしだ みつる 1952年9月15日 - )は日本中央競馬会 (JRA) 栗東トレーニングセンターに所属する調教師。兵庫県宝塚市出身。 1985年より開業。「スズカ」の冠名で知られる永井啓弐、「アドマイヤ」の冠名で知られる近藤利一両所有馬の「主戦厩舎」として知られ、1998年の宝塚記念優勝馬サイレンススズカ、1999年の東京優駿(日本ダービー)優勝馬アドマイヤベガら数々のGI優勝馬を手掛けている。2012~2014年、日本調教師会々長。父は騎手・調教師であった橋田俊三。 == 来歴 == 1952年9月、当時の国営競馬・阪神競馬場所属の調教師、橋田俊三の長男として生まれる〔『優駿』1985年5月号、pp.73-75〕。俊三は前年に騎手としてタカクラヤマで天皇賞(春)を制し、当年2月に調教師として開業したばかりだった。俊三は満にも騎手になるよう勧めていたが、満は進学を希望し、宝塚高等学校を経て東海大学海洋学部に進み、魚類の研究に励んだ〔。卒業論文はフナとコイの戻し交配に関するものであった〔。 在学中の1972年に俊三が管理するタイテエムが天皇賞(春)に優勝。満はこれを「別世界の出来事」と感じていたものの、外から競馬を見続けた末に競馬社会に興味を抱くようになり、改めて騎手を志し大学卒業後に騎手候補生となる〔。厩舎で働きながら年に1カ月ほど騎手養成所の馬事公苑に通う「短期講習生」であったが、体重の増加もあり3年間で騎手になることはできず〔、俊三のもとで調教助手となった。 1978年11月、俊三が自転車との衝突事故に遭い死去〔。満は「橋田厩舎」の再興を期して調教師を目指し、1983年3月に3回目の受験で調教師免許を取得〔。当時管理馬房に空きがなかったため技術調教師(研修中の状態)として過ごし、翌1984年には競馬会の派遣研修生として高校の同窓生でもあった坪憲章と競馬先進国であるイギリス、アイルランドに赴き、同地の諸風物に強い感銘を受けた〔。後年、自身の調教が坂路主体であることを説明する際に、研修中にアイルランドで見た坂路調教の様子を語り、「向こうの馬は、最後の爆発力が違いますが、最後の瞬発力は坂路の調教をしないと出にくい」と述べている〔『優駿』1990年1月号、pp.82-85〕。 1985年3月、栗東トレーニングセンターに厩舎を開業。1987年にポットナポレオンが小倉3歳ステークスを制して重賞初勝利を挙げ、1990年にはパッシングショットがマイルチャンピオンシップを制し、GI競走初制覇を果たした。この日は俊三の十三回忌に当たる11月24日で、感想を求められた満は「日本人の浪花節的な考え方とか、演歌っぽい考え方は嫌い」とかわした〔。他方、ここまでに様々な実験的手法を試みながらも芳しい成績が挙がらなかったが、俊三の生前の信頼もあり馬主たちからの理解を得、方法論の確立に専念できたとも述べた〔。 繁殖牝馬ワキアの購買に際して親交を深めた稲原牧場を通じ、「スズカ」の冠名で知られる永井啓弐に引き合わされ〔『優駿』2007年7月号、p.174〕、1998年にはワキアの仔・サイレンススズカで宝塚記念に優勝した。また、「アドマイヤ」の冠名で知られる大馬主・近藤利一とは満が調教師として、近藤が馬主として駆け出しの頃から親交があり、近藤は橋田厩舎を「主戦厩舎」と公言している〔木村(2000)pp.142-143〕。やはり1998年にアドマイヤコジーンが朝日杯3歳ステークスを制して近藤所有馬としてGI初勝利を挙げた。この年、満は関西で最多の重賞10勝を挙げ〔『優駿』1998年2月号、p.68〕、優秀調教師賞、関西競馬記者クラブ賞などを受賞した。1999年にはアドマイヤベガが日本ダービーに優勝、満もダービートレーナーの称号を得た。以後も満は数々のGI競走を制しているが、そのすべてが永井・近藤両所有馬によるものである。 大学時代に魚の遺伝を研究していたこともあり血統への関心が強く〔、競馬界でも屈指の血統知識を持ち、独自の理論で馬の配合も行う。9代前の血統まで考慮に入れることもあるという。 公職では2012年2月から2014年2月まで日本調教師会々長も務めた。また永井およびグランド牧場代表の伊藤佳幸と岩手県遠野市の遠野馬の里で「遠野トレーニングセンター」を共同運営しており、管理馬の休養先として使用されているほか、満を代表者とする「H.u.G plat 遠野」がホースセラピー活動も行っている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「橋田満」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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