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次亜塩素酸ナトリウム(じあえんそさんナトリウム、sodium hypochlorite)は次亜塩素酸のナトリウム塩である。化学式は NaClO で、次亜塩素酸ソーダとも呼ばれる。希釈された水溶液はアンチホルミンとも呼ばれる。水溶液はアルカリ性を示す。 水酸化ナトリウムの水溶液に塩素を通じて得られる。不安定なため、通常は水溶液として貯蔵、使用される。水溶液は安定で長期保存が可能だが、時間と共に自然分解し酸素を放って塩化ナトリウム水溶液に変化していく。また、不均化も発生する。高濃度の状態ほど分解されやすく、低濃度になると分解しにくくなる。高温や紫外線等で分解が促進されるため、常温保存では濃度維持が難しい。 :2NaOH + Cl2 → NaCl + NaClO + H2O 特異な臭気(プールや漂白剤の臭い)を有し、酸化作用、漂白作用、殺菌作用がある。 生成方法としては、上記の反応のほかに、海水を電気分解する方法もある。この方法は主に、臨海にある工場施設において用いられ、配水管などに海洋生物が付着するのを防ぐために使われる。2008年度日本国内生産量(12%換算)は 963,878t、消費量は 31,662t である〔経済産業省生産動態統計・生産・出荷・在庫統計 平成20年年計による〕。 ==利用== 上水道やプールの殺菌に使用されている。家庭用に販売されている液体の塩素系漂白剤や、殺菌剤(洗濯用、キッチン用、ほ乳ビンの殺菌用など)などに使用されており、製品によっては少量の界面活性剤(中性洗剤の主成分)やアルカリ剤などが加えられている。 また、水溶液はアンチホルミンという名称で食品添加物としても使われる。殺菌料としては野菜、果実などの消毒にも用いられるが、ゴマに対する使用は禁じられている。これは白ゴマを漂白し、より白いゴマとして高値で販売されていたことへの名残であり、今でも禁止されている。また風呂水の殺菌・再利用にも用いられ、業務用が市販されている。 消毒に使用されることも多い。適切な濃度で使用すればノーウォークウイルスを含む多くの細菌やウイルス、芽胞に効果を示すため、医療器具やリネンの消毒に使用されている。殺菌効果は次亜塩素酸と次亜塩素酸イオンの酸化力に依存している。これらが有機物に触れると相手を酸化すると同時に自身も分解して殺菌効果が急速に減少してゆく。水溶液はアルカリ性であるが強い酸化力を持つため、金属に使用すると錆が発生しやすい。 有効成分は水溶液中の次亜塩素酸(HClO)及び次亜塩素酸イオン(ClO−)である。消毒対象によって異なるが、「次亜塩素酸」は次亜塩素酸イオンに比べて殺菌力が数倍~数十倍と高い傾向にある。水溶液のpHによって二者の存在比が変化し、それに伴って消毒効果も変化する。次亜塩素酸ナトリウムに希塩酸を加えてpH6程度に調整し、殺菌力を増した製品が市販されている。これは弱酸性電解水に近い殺菌力を持つ。後述の通り、強い酸性に傾けるほど塩素ガスが発生して危険であり、保存性も下がる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「次亜塩素酸ナトリウム」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Sodium hypochlorite 」があります。 スポンサード リンク
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