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古エッダ(こエッダ、英語:)とは、9世紀から13世紀にかけて成立したとされている、古ノルド語で書かれた歌謡集(詩群)である。主に北欧神話や北欧の英雄伝説について語っている。一般に「古エッダ」と呼ばれているものは王の写本をその根底としている。 本来「エッダ」とはスノッリ・ストゥルルソンの『エッダ』(スノッリのエッダ、新エッダ)のことを指していたが、その中で言及されている古い詩の形式や、後に再発見されたそのような形式の詩を指す言葉としても用いられるようになったため、この2つを特に区別するために「古エッダ」と呼ばれるようになった。 『エッダ』が「散文のエッダ」と呼ばれるのに対して、古エッダは「詩のエッダ」「韻文のエッダ」「歌謡エッダ 」(, ) と呼ばれることもある。また下記の経緯により「セームンド(セームンドル、サイムンドル)のエッダ」() と呼ばれていたこともある。 == 王の写本 == 現存する最古の古エッダの写本は、1643年にアイスランドのスカールホルトで司教ブリュニョールヴル・スヴェインスソンによって発見されたものである。この写本は1662年に彼により時のデンマーク王に贈られ、コペンハーゲンのデンマーク王立図書館に所蔵されたため、「王の写本」と呼ばれている。写本は1971年にアイスランドへ返還された。 この王の写本には、スノッリの『エッダ』に引用という形で残されていた詩や、北欧神話を物語る詩が数多く含まれており、スノッリが自身の『エッダ』を著す際にその元とした本であろうと考えられ、「古エッダ」と呼ばれるようになった。しかし現在では、実際に成立したのは『エッダ』より遅く、1270年頃に編纂されたものではないかと考えられている。 古エッダは、ブリュニョールヴルがこれを12世紀の僧セームンドル・シグフースソン(博識なセームンドル)の作だと考えていたことに倣い、また『スノッリのエッダ』に対応して、「セームンドルのエッダ」と呼ばれていたこともあった。しかし、このセームンドルが「古エッダ」の作者であるという説は、現在では否定されている〔『エッダ 古代北欧歌謡集』p. 285〕。 スウェーデンの学者グスタヴ・リンドブラドは、この王の写本収録のエッダ詩が実は注意深く配列されているものであることを指摘し、また各詩の導入部に置かれている散文は王の写本の編者が詩の内容に注意を払っていたことを示唆し、収録されている詩群は1200年頃から集められ始められたのではないかという仮説を唱えた〔「エッダ詩」p.122〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「古エッダ」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Poetic Edda 」があります。 スポンサード リンク
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