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歪曲収差(''Distortion'' )とは、正しい方形の物体を光学系により投影した時、像が正しい方形にならない収差をいう〔『天文アマチュアのための望遠鏡光学・反射編』pp.91-110「収差とその対策」。〕。 球面収差、非点収差、コマ収差、像面湾曲と並んでザイデル収差の一つである〔『天文アマチュアのための望遠鏡光学・屈折編』pp.161-202「対物レンズ」。〕〔。 中心部が膨らむようなゆがみにより方形が樽型〔になるもの、逆に中心部が収縮するようなゆがみにより方形が糸巻き型〔になるもの、以上の2つを組み合わせた陣笠型がある。他の収差と異なり絞っても減少しない〔。 書類の撮影や、モダン様式のビルディングの撮影などの際に不自然さとして気になる。魚眼レンズは樽型の歪曲を積極的に利用したレンズである。ダブルガウス型など前群と後群が対称なレンズでは起こりにくいのに対し、片方を凹とし反対を強く凸にした、望遠型や逆望遠型のレンズでは起きやすい。ズームレンズでは、広角側で樽型・望遠側で糸巻き型、といったように発生する場合もある。 反射望遠鏡で皆無にするのはほとんど不可能であるが、実視野が狭いためにあまり問題にならない。撮影した星野写真を元に天体位置を求める場合にはコマ収差と並んで重要な問題になる〔。 == 解決手段 == 整像条件を満たした場合、歪曲収差は皆無になる〔。 整像の英語はオルソスコピーであり、接眼レンズの一種「オルソスコピック」は、その実情はともかくとして、この言葉に由来する〔。
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