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殿山ダム(とのやまダム)は、和歌山県田辺市合川(ごうがわ)、二級河川・日置川水系日置川に建設されたダム。合川ダムともいう。高さ64.5メートルのアーチ式コンクリートダムで、関西電力の発電用ダムである。同社の水力発電所・殿山発電所に送水し、最大1万5,000キロワットの電力を発生する。 == 歴史 == 紀伊半島・果無山脈に端を発し、太平洋へ注ぐ日置川の流域は、日本でも有数の多雨地域である。関西電力はこの豊富な水資源を水力発電に活用するべく、殿山発電所および殿山ダムの建設を計画。建設予定地は最寄の鉄道駅から遠く、かつ道幅の狭い道路しかないこと、また殿山ダム建設に伴う水没補償など課題の多い地点であったが、和歌山県内の電力需要が将来増加すると見込んだ上で、着工に踏み切った。 殿山ダムの型式はアーチ式コンクリートダムである。1950年代は日本でアーチ式コンクリートダムが本格的に建設され始めた年代であり、同年代中盤には上椎葉ダムのような高さ100メートル超の大規模アーチ式コンクリートダムも出現している。同年代後半にさしかかろうとする今回、関西電力が殿山ダムで挑もうとしているのは、当時の日本では未だ施工例のなかったドーム型アーチ式コンクリートダムという最新の型式である。これは従来平面的なものでしかなかったアーチ形状を、立体的にも取り入れようとしたもので、関西電力はこれを「ビール樽を縦に半分に切断したような型」〔『関西電力の10年』(24ページ)より引用。〕と表現している。これによりコンクリート使用量のさらなる削減が可能となるが、設計のための計算は複雑化する。コンピュータのなかった当時のこと、殿山ダムに最適なアーチ形状を5人の技術者が1か月もの期間を要してやっと導き出したという。 殿山ダムの建設により、村役場や中学校校舎を含む公共の建築物12戸と、民家76戸が水没することになった。関西電力が本格的な調査に着手したのは1952年(昭和27年)のことであったが、こうした水没補償をめぐる交渉が難航し、1953年(昭和28年)の着工はいったん見送られることになった。その後、和歌山県知事が仲介役に回るなどして補償問題は解決へと向かい、1955年(昭和30年)に着工となった。しかし、完成を目前に控えての試験湛水直前において、一部の住民が立ち退きを拒否した。これに対し、土地収用委員会の勧告や仮処分といった手段によって、これらを強制的に立ち退かせるという事態になった。 殿山ダムは1957年(昭和32年)に完成。同年5月、殿山発電所が運転を開始した。殿山ダムにおけるドーム型アーチ式コンクリートダムの経験は、のちの黒部ダム建設で大いに役立てられることになる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「殿山ダム」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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