翻訳と辞書
Words near each other
・ 毛帯傍核
・ 毛幹
・ 毛幹、毛茎
・ 毛序
・ 毛徳駅
・ 毛抜
・ 毛抜 (歌舞伎)
・ 毛抜き
・ 毛抜き器
・ 毛抜形刀
毛抜形太刀
・ 毛抜形蕨手刀
・ 毛抜鮓
・ 毛文楊
・ 毛新宇
・ 毛昶熙
・ 毛晋
・ 毛木駅
・ 毛束
・ 毛板


Dictionary Lists
翻訳と辞書 辞書検索 [ 開発暫定版 ]
スポンサード リンク

毛抜形太刀 : ミニ英和和英辞書
毛抜形太刀[けぬきがたたち]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [もう, け]
 【名詞】 1. hair 2. fur 
: [けい, かたち, ぎょう]
  1. (suf) shape 2. form 3. type
太刀 : [たち]
 【名詞】 1. long sword 
: [かたな, とう]
 【名詞】 1. sword 2. saber 3. sabre 4. knife 5. engraving tool

毛抜形太刀 : ウィキペディア日本語版
毛抜形太刀[けぬきがたたち]
毛抜形太刀(けぬきがたたち)は、平安時代中期頃に登場した太刀であり、日本刀の原型(起源)と考えられている刀である。「衛府の太刀」とも呼ばれた毛抜形太刀だが、『白河上皇高野御幸記(高野行幸記)』では、「俘囚野剣」とも呼ばれている。
== 毛抜形太刀成立までの過程 ==
毛抜形太刀の直接的な起源は、古墳時代東北地方蝦夷が用いてきた蕨手刀である。朝廷の律令軍によって東北地方が制圧支配されると、蝦夷の文化・戦術(武人を含め)などが内国に伝わり、蕨手刀が段階的に改良発展された結果として、日本刀の原型とされる毛抜形太刀へと至る。
まず、蕨手刀の柄に透かしをつけた毛抜形蕨手刀に改良された。これは出土状況などから9世紀初めに蝦夷自身の手によって改良されたものと見られている。この柄の透かしによって、握りやすくなり、柄と刀が一体であった蕨手刀の弱点である斬撃時の衝撃を緩和させることに成功している。
さらに、毛抜形蕨手刀の柄頭から特徴的であった蕨形の装飾が消えて毛抜形刀となる。柄頭の装飾が消えたことからも、実用性に重きが置かれていく過程が分かる。この毛抜形刀についても、蝦夷が9世紀末までに開発したものと考えられている。
この毛抜形刀の刀身をさらに長くして70センチ近くに達したものが毛抜形太刀である。蕨手刀から毛抜形刀までは、東北蝦夷によって成立したものだが、この毛抜形太刀は、これらの刀を参考に内国で開発された。最古のものは、長野県塩尻市宗賀で出土したもので、10世紀のものと推定されている。出土刀も、神社に奉納されていた伝世刀も、全て関東以西である。突き刺す直刀と違い、斬ることに特化していった蕨手刀系統の刀は、馬上での疾駆斬撃戦に有利であった。そのため、毛抜形刀は内国の武人にも好まれたものとみられる。毛抜形刀から毛抜形太刀への飛躍は、9世紀末から10世紀前半の東国の乱の中で起こったものではないかと下向井龍彦(広島大学大学院教育学研究科教授)は考察している。毛抜形太刀は急速に普及し、衛府官人(天皇親衛隊幹部)の制式太刀として採用されるに至っている。
この太刀の登場により、律令的戦術から脱した武人・武官達は、中世の武士の原型を作ることとなる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「毛抜形太刀」の詳細全文を読む




スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース

Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.