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民俗誌(みんぞくし)とは、民俗採集と称されるフィールドワークを基本として、一定の地域、生活空間や生活集団における伝承文化を体系的に把握し、記述したもの。さまざまな民俗資料の発見と再構成の過程を経て作り出された民俗学研究における基本的な文献。資料論の見地からすれば、二次資料に相当する。民俗学においては、個人によるものだけではなく、共同調査による自治体史(誌)もこれに含めることができる。また、学術研究のみを目的として見聞きしたことを忠実に記録したものを「民俗調査報告」などと呼ぶ。 == 概略 == 民俗誌は、柳田國男が1909年(明治42年)、宮崎県椎葉村で聞き書きした狩猟についての話を『後狩詞記』としてまとめたものがはじまりとされることが多い。また、1922年(大正11年)の小池直太郎『小谷口碑集』も民俗誌の古典とされている。 民俗誌の記述にあたっては、話者(情報提供者)と調査者の解釈の存在や、文化を記述することに潜む政治性が指摘されることが多く、それを考慮して、今日では項目ごとに事実を列挙するのではなく、明確なテーマ設定をおこなったうえでの分析的なもの、話者個人の語りを起こした生活誌、調査者の個人的体験を主体とした叙述的性格のもの、写真や映像記録など視覚をもって語ろうとするもの、さまざまな民俗誌が構想されている。 学術目的の民俗調査報告書は、見聞きしたものを忠実に活字化する作業を行なうものであり、調査者の意思、意図、感想、推測、分析等は一切記述しないことを原則とする。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「民俗誌」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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