|
===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ メタ : [めた] 【名詞・形容詞】meta ・ ー : [ちょうおん] (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
水メタノール噴射装置(みず - ふんしゃそうち、Water Methanol injection)は、主に過給機付レシプロエンジンの出力を向上させるための装置である。 == 概要 == 熱機関は熱サイクルの低温熱源と高温熱源の温度差が大きい程効率が良く、内燃機関は吸気温度が低い程効率が良い。内燃機関では、高出力の範囲において混合気〔気化した燃料と空気が混合した物。〕の混合比〔混合気中の燃料と空気の重量比のこと。〕の設定を最良混合比より濃く設定して、その分の過剰燃料による気化熱によって混合気の温度を下げてデトネーションを防ぐ仕組みになっている為、混合気が最良混合比の設定の場合と比べて、高出力での出力が少し低下していた。そこに、吸気に水を噴射して、過剰燃料による気化熱を水の気化熱によって補い、より混合気を冷却する〔水の気化熱による混合気の冷却が、過剰燃料による気化熱よりも良い為、吸気温度をさらに下げることができる。〕とともに、高出力での混合気を最良混合比に設定して、効率(出力)を上げる装置が水噴射装置である。 過給機付きのエンジンの場合は、過給機によって圧縮された吸気は温度が上昇するため、特に必要とされる。航空用エンジンで用いる場合、高空での凍結を防ぐ目的でメタノールが混ぜられるため、水メタノール噴射と言う。第二次世界大戦期において枢軸国側の航空用エンジンに多く用いられ、ドイツではMW 50等が使用されていた。同様の役割を持つものとしてインタークーラーがある。 過給圧を上げればエンジン出力も上がるが、圧縮された空気はより高温になるため、過給圧の上げすぎはエンジンノックを招き、最悪の場合はエンジンブローにつながる恐れがある。これを防ぐには、アンチノック性の高い燃料を使う・吸気温度を下げる、などの対策が必要である。第二次大戦期において、連合国側の航空機用ガソリンは100 - 120オクタン程度のオクタン価があったが、枢軸国側は90オクタン前後であったため、枢軸国側では入手不可能の100オクタン燃料は「91オクタン燃料 + 水メタノール噴射」で代用することとなり、大戦末期の日本軍の航空機用エンジンには、軒並み水メタノール噴射装置の装備が試みられた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「水メタノール噴射装置」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Water injection (engine) 」があります。 スポンサード リンク
|