|
===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ 水平 : [すいへい] 1. (adj-na,adj-no) level 2. horizontality ・ 平 : [たいら, ひら] 【名詞】 1. the broad 2. the flat 3. palm ・ 対 : [つい] 【名詞】 1. pair 2. couple 3. set ・ 対向 : [たいこう] 1. (n,vs) counter- 2. corresponding 3. face 4. opposite ・ 気 : [げ, き] 1. (suf) (uk) seeming 2. giving the appearance of 3. giving one the feeling of ・ 気筒 : [きとう] 【名詞】 1. cylinder ・ 筒 : [つつ] 【名詞】 1. pipe 2. tube
水平対向6気筒(すいへいたいこうろっきとう)はレシプロエンジンなどのシリンダー配列形式の一つで、6個のシリンダーが3個ずつ水平に対向して配置されている形式である。当記事では専らピストン式内燃機関のそれについて述べる。日本国外ではフラット6(Flat-Six)とも呼ばれ、F6と略されることもある。また、ボクサー6(Boxer-6)とも呼ばれ、B6と略される場合もある。 ==解説== 水平対向6気筒エンジンはV型6気筒と同等の短いエンジン全長を持ちながらも、全高を非常に低くすることが可能なため、全体的に非常にコンパクトな低重心エンジンとなり、車体全体の重心バランスを改善することができる。水平対向6気筒はより多気筒のエンジンであるV型12気筒と比較して、コンパクトでありながら振動面では同様に完全バランスであり、エキゾーストマニホールドなどの排気系統のスペース的な制約や熱問題なども起こりにくいため、水平対向エンジンの特性を比較的生かしやすい構成である。 水平対向6気筒は高性能スポーツカーやオートバイにおける空冷エンジンでの使用例も多く、多気筒空冷エンジンの中では比較的実績のある熟成された構成であるが、大きな空冷フィンと強制空冷ファンなどの存在によりエンジンがどうしても大型化してしまう事や、大排気量の空冷シリンダーの製作には高度な加工技術と良質の鋼材が必須となり、必然的に生産にかかるコストが非常に大きくなってしまうことから、今日では一部の航空機用エンジンを除いては空冷式水平対向6気筒が用いられることは少なくなっている。 〔 〕 幅の広い水平対向6気筒エンジンは、車軸位置を避けて前後のオーバーハング部かホイールベース間に搭載されることが多い。直列エンジンより短いため、オーバーハング部に搭載しても前後重量配分に対する悪影響は低減される。フロントに配置する場合、たとえオーバーハング部に収めるとしてもエンジンの広い横幅が仇となり前輪のサスペンションや操舵機構の取り回しには独特のノウハウが必要となる。これは気筒数によらず水平対向エンジン一般の難点でもある。一方リアエンジンやリアミッドシップレイアウトでは操舵機構が来ない等の理由からフロントエンジンで問題となる制約から解放されるためこのエンジンの利点を生かしやすい。後軸の重心をできるだけ低く保つ意味でも水平対向6気筒の採用は有効であった。 自動車用の水平対向6気筒エンジンは現在ポルシェとスバルを含む極僅かな自動車メーカーと、ホンダのオートバイ部門が製造するのみとなっている。中でもポルシェは黎明期から現在に至るまで水平対向6気筒を自社の高級スポーツカーに使用し続けていることで世界的に著名である。また、日本のスバルは1980年代から現在に至るまで、いくどかの生産中断を挟みながらも自社のフラッグシップカーに専用の水平対向6気筒を採用していることや、水平対向6気筒を採用するメーカーで唯一フロントエンジン・4WDレイアウトでの車両作りを続けていることが広く知られている。 過去には多くの自動車メーカーが水平対向6気筒の生産に取り組んでおり、ゼネラル・モーターズが1960年代に生産したシボレー・コルヴェアや、自動車デザイナープレストン・トマス・タッカーが心血を注いだタッカー・トーピードで空冷式水平対向6気筒が用いられたことが有名である。また、シトロエン・DSが試作段階で水平対向6気筒を用いたが、これは結局市販されないまま終わっている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「水平対向6気筒」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|