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水循環(みずじゅんかん、)とは、太陽エネルギーを主因として引き起こされる、地球における継続的な水の循環のこと。固相・液相・気相間で相互に状態を変化させながら、蒸発・降水・地表流・土壌への浸透などを経て、水は地球上を絶えず循環している。 水文学的循環()と呼ばれることもある。 == 水循環のプロセス == 水循環の主要な流れは、「蒸発 - 凝結 - 雲の形成 - 降水 - 地表流 - 海」である。太陽エネルギーと重力により、このサイクルが止めどなく繰り返される。 なお、降水のうち、河川となって、海へ戻るのは、全体の三分の一であって、残りは、再び蒸発して、大気中に溶け込んでいるとする見解がある〔テオドール・シュベンク『カオスの自然学』赤井敏夫 訳、工作舎、1986年、94頁〕。 ; 蒸発 : 蒸発とは、地表部の水が水蒸気へと変化する現象のこと。蒸発の主となるエネルギー源は太陽放射である。植物における蒸発は蒸散という。両者は密接に関係しているため、合わせて蒸発散と呼ぶこともある。大気中に含まれる水の90%は蒸発によるもので、残りの10%は蒸散によるものである。 ; 凝結・凝固 : 凝結とは、空気中の水蒸気が雲や霧を形成しながら液体へと相転移することを指す。いわゆる暖かい雨の場合は凝結のみだが、冷たい雨の場合は低温の環境下において凝固(凍結)して固体へとさらに相転移する。また、量としては少ないが、凝結した後すぐ生物に利用されたり地中に浸透する露(結露)という形態もある。 ; 昇華 : 昇華とは、液体を経由せず、固体 - 気体間で状態変化する現象である。氷河では固体から気体への昇華が起こっている。また、気体から直接固体となる現象(霜、氷霧など)も含む。 ; 移流 : 移流とは、その相を問わず、大気中を水が移動する現象のことを指す。地表の70.6%を占める海は蒸発源の86%を占める大リザーバー(後述)であり、海上で蒸発した水が移流によって陸地まで移動することでもたらされる水の量は多い。 ; 降水 : 降水とは、雨雲となった水が降り注ぐことである。降水現象は雨として生じることが最も多いが、雪やあられ、みぞれ、雹(ひょう)などの状態で降り注ぐこともある。地球全体で約 4×1014 m3/年と推定される。 ; 地表流 : 地表流とは、高低差にしたがって地表を流れる水のことである。川などもこの地表流に該当する。地表を流れながら、水は地中に浸透し、空気中に蒸発し、湖沼や他のリザーバーに貯えられ、そして農工業に利用される。 ; 積雪(堆積) : 寒冷地では、雪は融けずに堆積していく。すぐに融解するものもあるが、冬季の間残る根雪、年をまたいで残る万年雪があり、万年雪は毎年の新雪に圧縮されていって固結し氷河となる。 ; 浸透・涵養 : 水循環における浸透とは、水が地中にしみ込む現象のこと。浸透速度はその土壌が既に含んでいる水分の量、ならびに浸透能に左右される。地下水の帯水層へ水が供給される現象は、涵養と言う。 ; 融雪 : 雪解けに伴い、地表流が発生する。 ; 地下流 : 地下流とは、地下の帯水層における地下水の流れのこと。地下流となった水は湧水などのかたちで再び地表に戻るほか、最終的には海に浸出する。地下流の流速は遅いため、大規模な帯水層の地下水にあっては、何千年にもわたって滞留することもある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「水循環」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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