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永久著作権(えいきゅうちょさくけん、''Perpetual copyright'')は、著作権の保護期間に上限が定められず、特定の著作物が(それを保護する法律の一部または全部が廃止されない限り)永久にパブリックドメインとならない状態、またはその著作権を指す。 文学的及び美術的著作物の保護に関するベルヌ条約では、第7条で著作権の保護期間を著作者の生存期間および著作者の死後50年間とすることを原則とし、それを加盟国に義務づけているが、同条約第6項ではさらに長期の保護期間を設定することを認めているうえ、期間の上限に関する記述は全く存在しない。そのため、ベルヌ条約は永久著作権を認めているとする学説と、一定期間の保護を終えた後は社会にその成果を還元するという知的財産権制度の趣旨からは永久著作権は認められないとする学説が対立している(なお、日本政府は2006年(平成18年)11月10日付の答弁書で前者の''「永久著作権を認めている」''と解釈を採る旨を表明している〔衆議院議員川内博史君提出諸外国における著作権等の保護期間及び孤児作品(著作権者等不明作品)に関する質問に対する答弁書 より。同書にて「''著作権の保護期間を無期限とすることを必ずしも禁止しているとは言えない''」と解釈している。〕。 == 各国の事例 == === イギリス === 現在のところ、全世界において法的に永久著作権を与えられているのはイギリスにおける欽定訳聖書(1611年発行の''King James Version'')が唯一であるとされる。ただし、著作権の効力は、その著作物の利用行為地の著作権法に基づいて決定されるものと一般的には考えられていることから、イギリス以外の国で欽定訳聖書を利用するかぎりにおいては、パブリックドメインとして扱われる。 また、イギリスでは1987年12月31日にジェームス・マシュー・バリー作「ピーター・パン」の保護期間が一旦、満了を迎えた(その後、1995年にEU指令の施行に伴い保護期間が延長され、1976年以降に満了を迎えていた著作物に対しても遡及適用されたことから2007年までの12年間に限り権利が復活した)が、それに前後して政府及び議会が著作権・意匠及び特許法第301条に「小児病院に関する特例」を創設し、同作品の報酬請求権を事実上、永続させる措置を取ったが2008年以降は禁止権を伴わなくなるため当該規定を「永久著作権」に含めるかどうかは意見が分かれている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「永久著作権」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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