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この江戸時代の出版は、江戸時代における商業出版について述べるものである。 == 解説 == 日本において書類・書籍は古くより作成されていたが、その多くは本文や図画を人の手でもって写し、それに巻子本をはじめとするさまざまな装丁を施して完成させる写本であった。人々はもし自分が読みたい書籍があった場合、それを持っている者に借りるか、またはそれを手元に置きたければ自分の手で写すしかないのが普通だったのである。一方それら書籍を印刷することについては、8世紀の百万塔陀羅尼、春日版や五山版と呼ばれる室町時代末までの旧刊本と呼ばれる木版本、またキリシタン版の古活字本などがある。江戸時代も慶長に入ると朝鮮からもたらされた金属活字をもとにして、朝廷や徳川家康が『論語』や『群書治要』をはじめとする漢籍や、『日本書紀』、『吾妻鏡』など活字を使って印字した書籍が作られた。しかしこれらはいずれも商業目的で製作頒布されたものではなく、また百万塔陀羅尼は別として、書籍として刷られる部数も100部程度の規模の小さな印刷物であった。 やがて戦国の世を完全に脱して世情が平穏になると、それまでの公家や武士はもとより一般にも教養としての読書が広がった。その結果多くの人々が本を求め、その欲求に応えるべく書籍を商品とする本屋が現れる。そして木版で印刷し製本した書籍が商品として大量に作られ、本屋で流通するようになった。古くは写本によらなければ本を手に入れられなかったのが、大量に製本されて店頭に並ぶことにより、書籍は以前に比べれば一般庶民にも身近なものとなったのである。 活字本は寛永のころまで作られていたが、やがて版木1枚に文字をまとめて刻む木版本がもっぱら行われた。時代に逆行したかのように見えるが、当時の書籍の出版部数に対して、膨大な活字を製作・保管する事は、コスト的に割りにあわなかった。同時代のヨーロッパではグーテンベルク以来、活版印刷が普及しているが、これはアルファベットが26文字であり、日本よりも扱う文字数が遥かに少なかったからである。なお江戸時代中期の日本においても、初の日蘭辞典であるハルマ和解の刊行においては、オランダ語部分のみであったが活版印刷が行われている。 木版本は製版本とも呼ばれ、当初は仏典や四書、また『伊勢物語』などといった和漢の古典を出版していたが、やがて仮名草子や草双紙といった通俗的な内容のものが浮世絵とともに出版されるようになった。こうした木版技術と出版流通システムの確立により、多くの出版書籍群が生まれ、明治の活版印刷に取って代わられる19世紀末まで続く。その中で庶民を含めた不特定多数がその読者として、商業出版の興隆を支えた。近世に商業出版された書籍は現在も大量に残り、博物館、郷土資料館、図書館などに収蔵され、今でも相当数が古書店などで取引されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「江戸時代の出版」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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