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江西料理(こうせいりょうり、中国語 江西菜 、贛菜 )は、中華人民共和国江西省の地方料理。醤油ベースで、味が濃く、油を多く使い、素朴な料理という特徴がある。 == 概要 == 江西省は略称を「贛」(かん、ガン)といい、このため江西省の料理は、「贛菜」(かんさい、ガンツァイ)ともいう。江西料理は、中華料理の八大菜系には入れられておらず、また、省内で地域差もあるため、八大菜系のどれに属すかは意見の違いがある。江西省北部の料理は、隣接する安徽省南部の安徽料理の系統に比較的近く、醤油や豆豉を味のベースによく使うが、味付けはより濃く、ラード、カメリア油などの油を多く使い、唐辛子を入れた辛い料理が多いなどの違いがある。唐辛子は生で食べることもある。醤油ベースで、山菜や筍などの山の幸を取り入れた素朴な料理という点では、隣接する浙江省西南部の衢州市周辺の料理、福建省西部(閩西)の福建料理とも共通性がある。また、唐辛子を使う料理では、やはり西に隣接する湖南料理とも近く、酢で酸味も加える料理もあるが、湖南料理ほどは辛くしない。「臘肉」(ラーロウ)と呼ばれる塩漬けした干し豚肉も湖南料理同様によく使われる。南部では客家料理も食べられている。 近年、省都の南昌市などでは、地元の素材を用い、広東料理、四川料理、湖南料理などの手法を取り入れた創作料理を出して人気を博す料理店もある。また、従来は使われなかった海水魚や海のエビなどを使い、江西風の味付けをし、また見栄えにもこだわった料理も作られるようになっている。 江西省の特色ある食材としては、鄱陽湖(はようこ)周辺で取れるタカヨモギ(中国語「藜蒿」)やヒメシラウオ(「銀魚」)、泰和県の泰和烏骨鶏、大余県のツクシガモ(「麻鴨」)、廬山の岩茸(「石耳」、「岩菇」)、渓流に住むスピノーザトゲガエル(「石鶏」)、広昌の蓮の実などがある。南豊県特産の蜜柑もデザートによく使われる。調理油として、ラード、菜種油、ごま油の他、地元で取れる油茶のカメリア油が多用される。 調理法では総じて他の地方よりも煮物、蒸し物が多く、油で揚げてから煮たり、長時間煮込んだり蒸したりしてやわらかく、しっかりとした味付けで食べられるような料理が多い。「煨湯」と呼ばれる壷蒸しスープもその一例である。炒め物は賽の目切りなど、細かく切って調理するものが多い。特色ある調理法として「粉蒸」と呼ばれる、粗く砕いた米と食材をあわせて味をつけて蒸すものがある。また、芋類をマッシュして米粉を加え、団子にしたり、穀物をペースト状にすることもよく行われる。 食事と共に飲まれる茶は緑茶が多く、九江市廬山区の雲霧茶、婺源県の茗眉緑茶、井岡翠緑茶、遂川県の狗牯脳茶、安遠県の九竜茶などの産地、銘柄があり、食材として使われる場合もある。また、酒では南昌市の大麹酒、丁坊酒、萍郷市の蘇軾蜜酒、瑞金市の梅関春酒など独特の風味を持つものがある。 江西省には「磁都」と称される磁器の名産地景徳鎮市があり、食器も地元のものにこだわることが多い。景徳鎮市は浮紅茶という紅茶の産地でもある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「江西料理」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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