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池内 恵(いけうち さとし、1973年9月24日 - )は、日本のアラブ研究者、東京大学先端科学技術研究センター准教授。専門は、イスラム政治思想。 東京都出身。父は独文学者の池内紀、叔父は天文学者の池内了。 処女作である『現代アラブの社会思想』において、現代のアラブの思想家たち(及びその影響を受ける若者たち)が、当初期待をかけていたマルクス主義が破産したことからイスラム原理主義に傾斜していくさまを描写。大佛次郎論壇賞を受賞する。続く著書『アラブ政治の今を読む』において、下記に記すように、日本のイスラーム研究学界の抱える性質に批判を行う。 近年は、井筒俊彦のイスラーム解釈の日本的偏向について研究している。 == 主張 == === ズィンミー制度に関して === イスラームの暴力的な側面に関して極めて批判的である。従来親イスラーム的学者たちによって擁護・賞賛されることの多かった〔『アラブ政治の今を読む』p.214、池内によればこのような風潮は日本のイスラーム研究の多数派であるとしている〕ズィンミー制度の本質を「異教徒に対する苛烈な差別、蔑視」と厳しく指摘し、現代においてはその有効性はすでに失われていると主張している〔『アラブ政治の今を読む』pp.213-215、pp.225-227〕〔塩尻和子「イスラームの教義は暴力を容認するのか(1)」『中東協力センターニュース』30巻1号(2005年・PDFファイル )、池内の著書からの引用を参照〕。 これに関して池内は、日本の研究者の多くは鈴木董のオスマン帝国におけるズィンミー制度の研究成果と見解を引用し、ズィンミー制度に高すぎる評価を下しているとしている〔『アラブ政治の今を読む』p.210、p.214〕。 またイスラーム教徒の一部に今なお残存するズィンミー制度適用への願望と、その優越性を主張する論理に対しては、『前近代の極端に宗教的に不寛容な時代、その中でも中世キリスト教世界との比較を中心としてイスラーム的寛容の優越性を主張しており、近現代の政教分離思想との比較に関しては政教分離すなわち反宗教主義と決め付け、文化多元主義・宗教間対話・宗教多元主義などは考慮に入れていない』とその穴を強く批判している〔『アラブ政治の今を読む』p.226〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「池内恵」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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