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第118回天皇賞(だい118かいてんのうしょう)は、1998年11月1日に東京競馬場で開催された競馬競走で、当年の「天皇賞(秋)」である。サイレンススズカが圧倒的な1番人気に支持されたが、競走中に故障を発症し、安楽死処分になった。優勝馬はオフサイドトラップ。年齢は全て旧表記にて表記。 == レース施行時の状況 == 2000mで施行されて以来、多くの馬が出走し易い中距離ということもあって数多くの有力馬が出走してきた天皇賞(秋)ではあったが、1990年代半ばから外国産馬の活躍も目立つようになってきたこととは裏腹に、当時の同競走は外国産馬に開放されておらず、実力馬が揃うことが少なくなってきていた。そのような経緯もあり、当年は同競走を最大目標と定めていた内国産馬のサイレンススズカのためのレースといっても過言ではなかった。 同馬は、序盤からハナを奪う(先頭に立つ)と、そのまま天性のスピードに任せてハイペースで飛ばしながら後半さらに、恵まれた瞬発力で突き放すという常識破りのレース振りでこの年に入ってからJRAGI宝塚記念を含む無敗の6連勝中であり、すでに稀代の逃げ馬としての地位を確立していた。中でも前走の第49回毎日王冠(特記記事あり)では、NHKマイルカップを無敗で勝ったエルコンドルパサーと、同じく無敗で朝日杯3歳ステークス(現:朝日杯フューチュリティステークス)を勝ったグラスワンダーの無敗のマル外勢(外国産馬)相手に1000mを57秒7のハイペースで飛ばしながら後半さらに突き放して悠々と勝利、倒した相手・パフォーマンス共に申し分のないものであった。さらに他に勝った競走でも、金鯱賞では平地競走の重賞では珍しい大差勝ちを収め、宝塚記念では名牝エアグルーヴや同年の春の天皇賞優勝馬メジロブライトも退けており、もはや中距離においては日本はおろか世界を見渡してもサイレンススズカを相手に勝てる馬はいないのではという声もあがるほどであった。事実、アメリカ合衆国の競馬雑誌でもサイレンススズカのことは取り上げられており、サイレンススズカ陣営はこの競走後ジャパンカップに出走し、更にはアメリカ遠征を考えていた。 同競走はフルゲート(18頭)に満たない12頭のみの出走となったが、これには中距離でサイレンススズカを相手に勝てないという考えから、多くの陣営がこの競走を回避したためである。また、外国産馬のエルコンドルパサーとグラスワンダーにはこの競走への出走資格はなく、前年のこの競走の優勝馬であるエアグルーヴは、サイレンススズカ・エアグルーヴ両馬の主戦騎手であった武豊の騎乗兼ね合いの問題や、ハードなローテーションになるリスクを避けてエリザベス女王杯一本に出走することにした。結果として、この競走に出走するGI優勝馬はサイレンススズカとメジロブライト、シルクジャスティス、休み明けのダートGI馬グルメフロンティアの4頭だけとなり、他の有力馬としては宝塚記念でサイレンススズカに食い下がったステイゴールドや8歳ながら調子を上げてきたオフサイドトラップがいる程度であった。 当日のサイレンススズカの単勝オッズはその圧倒的なパフォーマンスに加え、逃げ馬には有利な最内枠を引いたこともあり1.2倍(支持率61.9%)の圧倒的1番人気となり、新聞雑誌各紙はアクシデントがない限りサイレンススズカは負けないという評価がほとんどであり、どのくらいのタイムで勝利し、どのくらい後続を千切るのかが見所とする評論家も少なくなかった。またレース前に、この競走でサイレンススズカに騎乗する武豊は「今回もオーバーペースで逃げるつもりです」と宣言していた。離れた2番人気はメジロブライト、3番人気はシルクジャスティスと続いた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「第118回天皇賞」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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