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『沙門果経』(しゃもんかきょう、, サーマンニャパラ・スッタ)とは、パーリ仏典経蔵長部の中に収録されている一経典。漢訳経典では、大蔵経阿含部の『長阿含経』(大正蔵1)巻17の27経目「沙門果経」、及び『寂志果経』(大正蔵22)があり、『増一阿含経』(大正蔵125)巻39にも、その一部に当たる異本がある。〔『世界の名著1』中央公論社 p504〕 文字通り、仏教における沙門(出家修行者)の修行の果報を釈迦が説く内容となっている。戒律(具足戒・波羅提木叉)を守ることによる果報、サマタ瞑想(止行、四禅)による果報、ヴィパッサナー瞑想(観行)による果報(六神通)が、順を追って説かれ、また、冒頭部ではいわゆる「六師外道」の思想と仏教との思想比較も盛り込まれるなど、初期仏教のあり方を総合的に説明するとても貴重かつ代表的な経典となっている。 == 構成 == === 主要登場人物 === *釈迦 *アジャータサットゥ(阿闍世)王 - マガダ国の王。父王ビンビサーラを幽閉・殺害して王位を簒奪するなど、仏教においてはデーヴァダッタ(提婆達多)と並ぶ「悪業」の象徴として知られる。 === 場面設定 === 釈迦が1250人の比丘と共に、マガダ国の首都ラージャガハ(王舎城)にある医者ジーヴァカのマンゴー園に滞在していた4月15日夜。 マガダ王アジャータサットゥは満月を眺めながら、自分が心安らかになるためには一体誰に(いかなる沙門(出家者)や婆羅門に)教えを請うたらいいのか嘆き、家臣に問う。家臣たちは六師外道の名を次々と挙げていくが、王の反応は芳しくない。最後にジーヴァカが釈迦が自分のマンゴー園に滞在していることを告げると、王は早速出発を命じる。500頭の牝象を率いてマンゴー園に向かった王は、マンゴー園の中にある円形の建物に入っていき、釈迦にあいさつして傍らに座る。 王は釈迦に様々な職業者の技能と果報を挙げつつ、沙門(出家者)には一体どのような果報があるのか尋ねる。 こうして二人の問答が開始され、六師外道達の考え、仏教の比丘における戒律(具足戒・波羅提木叉)、サマタ瞑想(止行、四禅)、ヴィパッサナー瞑想(観行、六神通)の内容・果報が、段階的に説明されていき、最終的に王は感動して仏教の三宝(仏・法・僧)に帰依する在家信者となることを誓い、帰っていく。 最後に釈迦が、「これで王は自我が抜き去られ、断ち切られた。もしあの王に徳があり、正義の王で、父を殺すという悪業を成していなかったなら、この席において法眼を獲得していただろうに。」と述べ、比丘達が讃嘆するところで経は終わる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「沙門果経」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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