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澤地 久枝(さわち ひさえ、1930年9月3日〔『現代日本人名録2002』1巻p1432〕 - )は、日本のノンフィクション作家。東京・青山出身。 == 来歴・人物 == 4歳の時、建築技師だった父親の仕事の関係で家族とともに満州へ移住〔『わたしが生きた「昭和」』〕〔〔。1945年、吉林で敗戦を迎え1年間の難民生活の後に日本に引き揚げ山口県立防府高等学校に編入した〔芸術功労者一覧|大学案内 2003年3月25日 早稲田大学〕。 1947年夏に東京に移り原宿で育つ〔『私の父、私の母PartⅡ』中央公論社、1996年、127頁〕。1949年、旧制都立向丘高等女学校(現・東京都立向丘高等学校)卒業と同時に中央公論社に入社し同社経理部で働きながら早稲田大学第二文学部に学ぶ。早大二文卒業後、優れた能力を買われて『婦人公論』編集部へ移った。将来の編集長と目されていたが、既婚の身でありながら有馬頼義との恋愛事件を起こし、1963年に編集次長を最後に退社。このとき夫と離婚し、退職金をはたいて老母のためにアパートを建て、身一つで有馬と再婚するつもりだったが、この段階で有馬との仲が破綻〔寺田博編『時代を創った編集者101』(2003年、新書館)〕。 その後、五味川純平の資料助手として『戦争と人間』の脚注を担当。1972年の『妻たちの二・二六事件』以後、本格的に執筆を開始し、『密約』(原案は西山事件)、『烙印の女たち』、『あなたに似たひと』、『昭和・遠い日近いひと』、『わが人生の案内人』、『道づれは好奇心』などを執筆。 『火はわが胸中にあり』で第5回日本ノンフィクション賞、『昭和史のおんな』で第41回文藝春秋読者賞受賞。 『滄海よ眠れ』『記録 ミッドウェー海戦』で第34回菊池寛賞を受賞した。この2作品ではミッドウェー海戦の日米双方の全戦没者を特定するという前例のない作業に取り組み、完成させている。 『雪はよごれていた』(1988年)では二・二六事件の軍法会議の裁判官であった匂坂春平の残した裁判記録をもとに、事件をめぐる陸軍内部の駆け引きを描き出している。『雪は汚れていた』においては、匂坂春平の子息である匂坂哲郎の談話をもとに「二・二六事件正式裁判記録は東京大空襲で焼失した」としたが、同書刊行後の1988年9月になって公判記録は戦後に連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)が押収したのち、返還されて東京地方検察庁に保管されていたことが判明した〔伊藤隆・北博昭『二・二六事件 判決と証拠』(1995年、朝日新聞社)〕。 「戦争へと至った昭和史の実相に迫るノンフィクションを著した業績」によって、2008年度朝日賞受賞〔朝日新聞社 -朝日賞- The Asahi Prize - 朝日新聞社〕〔朝日新聞社の賞・コンクール 朝日新聞社〕。 「九条の会」の呼び掛け人の一人〔「九条の会」呼びかけ人・9人のプロフィール 〕。 陶芸が趣味〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「澤地久枝」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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