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油すまし(あぶらすまし)とは、熊本県に伝わる日本の妖怪の一種。 == 概要 == 初出となる昭和初期の郷土史家・浜田隆一の著書『天草島民俗誌』には油ずましの名称で記載されている。それによれば熊本の天草郡栖本村字河内(現・天草市)と下浦村(現・同)とを結ぶ草隅越という峠道を、老婆が孫を連れて通りながら「ここにゃ昔、油瓶さげたん出よらいたちゅぞ」と孫に話していると、「今もー出るーぞー」と言いながら油ずましが現れたという〔。この峠は熊本県天草郡有明町(現・天草市)による調査の結果、有明町と天草郡栖本町(現・同)を繋ぐ草越峠だと判明しているが、それ以外には伝承が少なく謎の妖怪である。 民俗学者・柳田國男の著書『妖怪談義』の「アブラスマシ」の項では、前述の『天草島民俗誌』を引用して「(油すましという)名の怪物」と記述しているが、この「怪物」が何者でどのような外観なのかは一切記述されていない。 『妖怪談義』には「(油すましという)名の怪物」と記述しているのに対し、原典『天草島民俗誌』では「油瓶をさげた怪物が出た」ではなく「油瓶さげたん出よらいた」即ち「油瓶を下げたのが出た」とのみ述べられていること、また『妖怪談義』の「アブラスマシ」は「ツルベオトシ」「ヤカンヅル」「サガリ」といった頭上から物が落ちてくる怪異と並べて紹介されていることから、妖怪研究家・京極夏彦は、油すましとは形のある妖怪ではなく、釣瓶落としなどと同様に油瓶が頭上から下がってくる怪異の可能性もあると述べているものの、確証には至っていない(2001年8月時点)。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「油すまし」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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