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法益(ほうえき、)とは、法令がある特定の行為を規制することによって保護、実現しようとしている利益をいう。保護法益(ほごほうえき、)ともいい、主として刑法学において用いられる法的概念である。 規制法令の法益は何かを考えることは、その法令の解釈の指針となる。例えば、「未成年者を略取し、又は誘拐した者は、3月以上5年以下の懲役に処する。」(刑法224条)との法令があったとする。この法令の法益は未成年者の保護者の監護権であると考えると、親権者である父が、親権者である母のもとから幼児を誘拐しても、何ら法益を侵害しておらず、違法性がない(つまり、犯罪は成立しない。犯罪を参照。)と解釈する余地がある(最高裁平成15年3月18日決定刑集57巻3号371頁参照)。また、この法令の法益は未成年者の移動の自由であると考えると、自由に移動する意思も能力もまだ持たない乳児を略取しても、何ら法益を侵害しておらず、違法性がないと解釈する余地がある。 刑法学においては、法益の帰属主体(誰がその法益の持ち主か)に着目して、個人的法益、社会的法益及び国家的法益に三分するのが通例である。 == 関連項目 == * 刑法 * 被害者なき犯罪 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「法益」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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