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ハ行転呼(はぎょうてんこ)とは、日本語史における大きな音韻変化の一つで、語中・語尾のハ行音がワ行音へと変化した現象をいう。平安時代に起こり一般化した。このようにして成立したワ行音をハ行転呼音という。 == 解説 == 平安時代初期のハ行子音の音価は無声両唇摩擦音(現代のファ行の子音にあたる)であったが、平安時代中期以降、唇音退化現象により は以下のように両唇接近音、すなわちワ行の音に変化した。 *かは(川) → *こひ(恋) → *うへ(上) → *かほ(顔) → ハ行転呼音が進行したことによって、上記の例でいえばもともと「うへ」と表記されていたものが「うゑ」と表記されることがあった。逆に言えば、当時の筆記とみられる一等資料(特に訓点資料)においてハ行の仮名表記に動揺が見られる場合、その時期がまさにハ行転呼の進行期であったことを示す。 なお「フ」を除く語頭のハ行音も、のちに唇音退化現象により唇を使わない声門摩擦音に音韻変化している。こうしての音は、いったん日本語の音としては消滅したが、近代以降に外来語として導入された「ファ」「フィ」「フェ」「フォ」は現代語においてで発音されている〔三省堂 Dual大辞林 第三版 特別ページ 日本語の世界5 日本語の音 (2012-5-12閲覧)〕。 日本語の語彙において、語中・語尾にハ行音があるもの(合成語は除く)はこのハ行転呼の現象以降に成立した語彙であることがわかる。ただし特殊な例として「はは」(母)のように一旦「はわ」に変化したのち、再び「はは」に戻ったものもある。これは「ちち」(父)、「ぢぢ」(爺)に対応する「はは」(母)、「ばば」(婆)の体系を維持しようとして引き起こされた変化と考えられる。また助詞の「は」と「へ」は一語であるが、語尾に準じて転呼し、ワ行音となっている。ちなみにワ行音の「ヰ」「ヱ」「ヲ」はさらにその後の音韻変化で、ア行音の「イ」「エ」「オ」に同化し現代に至っている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ハ行転呼」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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