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畦(あぜ)は、稲作農業において、水田と水田の境に水田の中の泥土を盛って、水が外に漏れないようにしたものである。畦は、水田の区画を成すと同時に、泥土のきめ細かさによって水漏れを防ぐ方法でもある。 畦畔(けいはん)や泥畦とも言われ、稲作の工程には、水を張る前に毎年修理を行う「畦作り」または「畦塗り」があり、「畦塗り機」も使われる。 水田を回る際の道としての役割も持っているもののことを、畦道(あぜみち)、畷(なわて、縄手とも)という。 == 概要 == 畦にはイネの生育とともに雑草も育ち、覆われてくる。 また、隣の水田との土地の境界でもあり、イネの収穫から春の農作業開始までの間に畦が崩れ、冬に枯れる草だけでは境界が曖昧となるのを防ぐため、木陰を作らない程度の低い潅木を植え、これを境界の目印とすることもある。 畦や畦道は水漏れ防止も行っており、基本的には私有地であるので、正当な理由なく勝手に立ち入ることは本来出来ない。幅は狭く、一人がやっと通れる幅で、慣れないと足を踏み外し、畦を壊したり水田に落ちることがある。畦道と言われるものは幅が広く、私的な「畦」兼農作業のための通路または私的な農道と考えてよい場合がある。ただし、畦道の中には里道であったものも含まれる。 畦道や人が通れない単なる畦の場合でも、古来から細い狭い面積の土地ではあるが、枝豆などその土地に合った農作物を植え、僅かな収穫でも得ようとしている場合もあり、有効利用されている。畝一本分の貴重な耕作地ともみなせる。畦は稲作文化発祥以来のものであり、また、私有地として様々な使われ方があり、狭いながらも貴重な土地としてその利用は工夫次第である。
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