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『洪水はわが魂に及び』(こうずいはわがたましいにおよび)は日本の小説家・大江健三郎の純文学長編小説。1973年に発表され野間文芸賞受賞。『個人的な体験』から『ピンチランナー調書』に至るまでの作品群のうちの一つで、息子の大江光の影響を受けた作品となっている。 主人公の大木勇魚(おおき いさな)の息子のジンは、医師に白痴と診断された子供である。ジンは少なくとも五十の鳥の声を聞き分ける事が出来、-センダイムシクイ、ですよ。といって報告をする習性があるが、この特徴は大江光の幼少時の癖である。 == 梗概 == 大木勇魚は知的障害者のジンと共に、東京郊外の核避難所跡に籠もり、瞑想によって「樹木の魂」「鯨の魂」と交感する。 勇魚は「自由航海団」の若者たちに出会う。そのリーダーである喬木は、「自由航海団」について、”来たる大地震による東京崩壊を逃れる為に予め海上に船で出る目的を持った集団”と語る。しかしその主要メムバーは社会にうまく適応できなかった人間たちで、反社会的集団と化して武装し、軍事訓練を積んでゆく。 勇魚は、自分が妻の父である保守系の大物政治家「怪」(け)の個人秘書であった時に犯した罪を「自由航海団」のメムバーに打ち明けたことで彼らと打ち解け、共に核避難所跡をアジトとする。 殺人、強姦、リンチといった「自由航海団」の犯罪行為が写真週刊誌のスクープや逮捕されたメムバーの自供によって次々と世間に露呈すると、アジトは機動隊に包囲されて銃撃戦へと発展する。 勇魚はジン、ドクター、伊奈子、喬木を核避難所から脱出させ、多麻吉と共に最後まで篭城を続ける。 その中で勇魚は、自らが自認する樹木や鯨の代理人とは僭称に過ぎず、それらを殺さんと謀る人々と同じ側の人間であった事を悟る。そして機動隊の放水によって水で満たされる核避難所の中で「樹木の魂」と「鯨の魂」に最後の挨拶を送る。「すべてよし!」 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「洪水はわが魂に及び」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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