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通貨(つうか)とは、流通貨幣の略称で、国家などによって価値を保証された、決済のための価値交換媒体。政府は租税の算定にあたって通貨を利用する(法定通貨⇔仮想通貨、地域通貨)。 モノやサービスとの交換に用いられる「お金」を、経済用語では貨幣、または通貨と呼ぶ〔岩田規久男 『国際金融入門』 岩波書店・新版〈岩波新書〉、2009年、8頁。〕。(「お金持ち」などのように資産全体を指す用法も存在する。)通貨は、現金通貨と預金通貨に大別され、前者は紙幣・硬貨(補助紙幣)であり、後者は普通預金・当座預金などの決済口座である〔野口旭 『「経済のしくみ」がすんなりわかる講座』 ナツメ社、2003年、123頁。〕。 == 解説 == モノやサービスの価値は、流動的である。出来立てのパンは数時間経ったパンよりも高価であるだろうし、家政婦や理美容等のサービス料金は十分な経験を積んだものとそうでないものとで差があるだろう。また、昔はほとんど価値がなかったものが、逆に骨董品として高い価で取引きされる場合もある。いわゆる「等価交換」に際して、それらの流動的なものを何らかの形で具現化したものが経済の仲介物であり、通貨(お金)となる。 貨幣が定着し流通しだすと、貨幣は通貨と位置づけられ、通貨制度として決まりごとをもつようになる〔野口旭 『「経済のしくみ」がすんなりわかる講座』 ナツメ社、2003年、122頁。〕。通貨制度は、各国のマクロ経済政策の運営・貿易・投資に対する規制に大きく関わっている〔伊藤元重 『はじめての経済学〈下〉』 日本経済新聞出版社〈日経文庫〉、2004年、169頁。〕。通貨の信用の裏付けは、国民が働いてモノやサービスを生産する能力に由来する〔僕たちの国家p43(三橋貴明【TAC出版】)〕。 経済の仲介物としては、「貨幣史」や「通約的な正義としての流通貨幣」に示されるように、それを欲しがる他者が多数存在すれば通貨となりえる。日本のおとぎ話「わらしべ長者」では、様々なモノが交換の仲介物とされる様子が描かれている。政府は通貨を歳費の算定基礎に価値の尺度として用い、また中央銀行に発行や流通の権利を委ね保護し、国民も「唯一無二」の存在として信用することで、その価値が生じる。例えば、全ての国民が一万円札を紙くずだと思えば、その瞬間から一万円札は本当に紙切れとなる〔田中秀臣 『経済論戦の読み方』 講談社〈講談社新書〉、2004年、216頁。〕。 通貨として、どのような金融商品を含めるかについては、国・時代によって異なるため一義的な決まりはない〔神樹兵輔 『面白いほどよくわかる 最新経済のしくみ-マクロ経済からミクロ経済まで素朴な疑問を一発解消(学校で教えない教科書)』 日本文芸社、2008年、27頁。〕。狭義には中央銀行などが発行する現金通貨のみを意味する。広義では、現金通貨に加えて、銀行などに預けられている普通預金・当座預金(手形・小切手)などの流動性の高い預金通貨、流動性がやや落ちる定期預金や外貨預金などの準通貨をも含む概念である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「通貨」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Currency 」があります。 スポンサード リンク
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