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浮草 ( リダイレクト:ウキクサ ) : ウィキペディア日本語版
ウキクサ[くさ]

ウキクサ(浮草、)はウキクサ属植物である。ウキクサ亜科の植物すべてを指す場合もあるが、本項目では種 について解説する。
== 特徴 ==
熱帯から温帯の淡水域に広く分布する。水面を浮遊する一年草の融合した葉状体と裏面から出す5-11本のを持つ。葉状体は長さが5-10mm程度、幅が4-8mm程度の卵球形で表面は緑色、裏面は赤茶色(画像) 〕。
生息場所は水田小川ため池などの淡水水流があると流されてしまうため、水流のない、またはほとんどないところに生育する。通常は生長点から娘葉状体が出芽のようにできて無性的に増殖するが、にかけてまれに雌しべ1本、雄しべ1-2本の目立たないを着ける。になると越冬芽をつくり水底に沈んで冬を越す。
実験的にはアブシシン酸によって越冬芽を誘導することができる。越冬芽には多量のアントシアニンが含まれる。透過型電子顕微鏡像では、葉状体の液胞が縮み、細胞間隙が狭くなり、チラコイド膜を取り巻く豊富なデンプン粒の出現が観察されている。アブシシン酸処理後2週間で、デンプン含有量は乾燥重量の60%以上に達した〔Wang W, Messing J (2012) Analysis of ADP-glucose pyrophosphorylase expression during turion formation induced by abscisic acid in ''Spirodela polyrhiza'' (greater duckweed). BMC Plant Biology 12: 5.〕。
成長が早いこと、水と直接接していること、ゲノムサイズが小さい(<150 Mb)ことから、バイオ燃料バイオレメディエーション・炭素回収などの目的に適していると考えられている〔Wang W, Kerstetter RA, Michael TP (2011) Evolution of Genome Size in Duckweeds (''Lemnaceae''). Journal of Botany 2011.〕。2014年2月に全ゲノムが解かれ、急速な成長や水環境への適応に関わる遺伝子を探索する道が開けた〔Wang, W. et al. The Spirodela polyrhiza genome reveals insights into its neotenous reduction fast growth and aquatic lifestyle. Nat. Commun. 5:3311 doi: 10.1038/ncomms4311 (2014).〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ウキクサ」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Spirodela polyrhiza 」があります。




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