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淳于 髠(じゅんう こん、生没年不詳)は、戦国時代の人物。斉の威王に仕えた、稷下の学士の一人である。元々贅壻であったが、才能によって立身出世することができた。そもそもの姓は『淳于』で、名は『髠』だが、『髠』とは仮名のようなもので、丸坊主を意味する言葉である。『贅壻』とは、 いわゆる奴隷であり、奴隷は頭を丸刈りにするのでそういう名にしたのであろう。 == 生涯 == === 淳于髠の出で立ち === 淳于髠は、元々は斉の平民であったが、親が貧しかった。淳于髠には兄弟が多くいたが、その中で、淳于髠が一番醜かったため、奴隷にさせられ、親は残りの兄妹を養う事ができた。そもそも、淳于髠は、身長は五尺に満たず、容貌は一度会ったら忘れられないほど醜いものであり、鼻孔は天井を向いており、両眼は大きさもそれぞれ違った。しかも、体力はあまりないため、農工生産よりも、家事雑役に従事することとなった。しかし、淳于髠は小さい頃から奴隷という身分にさせられたため、相手の機嫌を損なわないように行動するための、読心術の名手となった。淳于髠は、奴隷を増やす、という生産手段のために、奴隷主によって結婚させられることになるのが、その相手の女性も奴隷である。その女性は、自分の事を美しい、と思っていたため、淳于髠を見てびっくりしてしまった。(こんなに美しい私がこんな醜男と結婚させられるなんて・・・)しかし、奴隷の結婚は、当事者には何の発言権もない。すると、淳于髠は、 「お前は俺のことを醜男と思っているかもしれないが、これは、主人の命令だ。俺の事を悪く思わないでくれ。」 と言った。心の中を言い当てられた妻は、驚いた。(頭は悪くなさそうね。でもこんな面相ではどんな子が生まれることか・・・) 「お前、心配することは無いよ。俺は醜いが、お前は綺麗だよ、醜い子供は生まれないと思う。」 淳于髠がそう言うので、妻の方は気味が悪くなってきた。 「なぜ私が子供の事を心配しているのが分かったの?」 「お前の顔に書いてあるからだよ。」 「この顔に?」 (かなり賢いみたいだけど、あと半尺でも背が高ければ・・・) 「そりゃ、無理だな。もう、俺は大人だから背は伸びないよ。」 「あんた、それ、何処で知ったの?」 「それとは?」 「人の心を読む術。」 「別に習ったわけじゃない。自然に覚えたんだ。」 淳于髠は、お金を恵んでもらうために、その術を使って、朝から晩まで、お金を恵んでくれる人を見極めていたのである。 「その術、きっと役に立つわ!私たちは、その術によって、奴隷から解放されるかもしれないわ。そう!奴隷主を相手にするよりも、将軍様とか宰相様とかを相手にやったらどうかしら。」 そのように妻に言われてみると、淳于髠も、なるほどと思い、早速、その読心術を使って、奴隷の身分を脱する事ができた。そして、当時の斉の王であった威王の側近となった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「淳于コン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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