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清玄桜姫物 : ミニ英和和英辞書
清玄桜姫物[せいげんさくらひめもの]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [さくら]
 【名詞】 1. (1) cherry blossom 2. cherry tree 3. (2) decoy 4. fake buyer 5. shill 6. (3) hired applauder 
: [ひめ]
 【名詞】 1. princess 2. young lady of noble birth 
: [もの]
 【名詞】 1. thing 2. object 

清玄桜姫物 : ウィキペディア日本語版
清玄桜姫物[せいげんさくらひめもの]
清玄桜姫物(せいげんさくらひめもの)とは、歌舞伎の芝居における世界のひとつ。京都清水寺の僧清玄が高貴の姫君桜姫に恋慕して最後には殺されるが、その死霊がなおも桜姫の前に現れるという内容。
== 解説 ==
この芝居の実説については明らかではない。しかし古くは寛文13年(1673年)に古浄瑠璃の正本『一心二河白道』(いっしんにがびゃくどう)が出版されており、のちに歌舞伎でも元禄11年(1698年)、歌舞伎作者時代の近松門左衛門が同名の外題で脚本を書き京都で上演されている。江戸での清玄桜姫物の古い例としては享保11年(1726年)3月の中村座で上演された『婚礼音羽滝』(こんれいおとわのたき)がある。
その概略としてはおおよそ次のようである。まず清玄が清水寺において桜姫を見染め言い寄るが、それによって寺を追放され、桜姫には逃げられる(清水寺の場)。そののち清玄はさびれた庵室に住む。そこへ桜姫が偶然来合わせ、清玄は桜姫を見てなおも恋慕の情を訴えるが、桜姫の家に仕える者(たいていは)に殺される。しかし清玄は死してなお桜姫に執着し幽霊となって現れる(庵室の場)。
なお作品によっては清水寺の場に、清水清玄(しみずきよはる)という若侍が出てくる。この清玄(きよはる)は桜姫とは相愛の仲であるが、事情があってこれを世間に知られたくない。それを悪人たちに暴かれそうになるが、桜姫の侍女などがとっさの機転で、桜姫に恋慕しているのは清玄(きよはる)ではなく僧侶の清玄(せいげん)であるとして、その場を切り抜ける。僧の清玄も最初は人助けになるのならとあえて濡れ衣を着るが、そのうち本気で桜姫を恋しく思うようになり、破戒して桜姫を追い回す…という筋があった。
しかしこれだけでは当時一日かけて行う芝居の内容にはならないので、たいていの場合、この清玄桜姫に他の芝居の筋を混ぜた。そうすることによって一種のお家騒動物に仕立てたのである。特にその中では隅田川物の芝居がよく使われた。現在でも上演される『桜姫東文章』や『隅田川花御所染』などがそうである〔ただし『隅田川花御所染』は清玄を男から女に置き換えた「女清玄」という変形であり、清玄桜姫物の中では一応分けて考える必要がある。これはたとえば、歌舞伎十八番の『鳴神』の書き替え物にやはり鳴神上人を男から女に代えた『女鳴神』というものがあるが、それを十八番のものといっしょくたに論じられないのと同じといえよう。〕。また河竹黙阿弥作の『黒手組助六』も、もとは『江戸桜清水清玄』(えどざくらきよみずせいげん)という清玄桜姫物の一部だった。他には所作事においても三代目坂東彦三郎三代目中村歌右衛門は清玄桜姫の芝居の最後に『娘道成寺』を加えたが、それは殺された清玄の亡魂が白拍子となって鐘供養の場に現れるという筋書きであった。さらに他には大切の所作事で清水清玄(しみずきよはる)と桜姫が葱売(しのぶうり)の姿となって落ち延びようとするところへ、僧の清玄(せいげん)の亡魂が桜姫と同じ姿で現れるという、『隅田川続俤』の大切そのままの趣向で演じる例もあった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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