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温泉卵(おんせんたまご)は、卵黄部分は半熟、卵白部分は半凝固状態に茹でた鶏卵。一部では温度卵(おんどたまご)とも呼ばれる。また、温泉の湯や蒸気を利用して、鶏卵を茹でたり蒸したりしたゆで卵は、その状態(半熟であるか否か)にかかわらず温泉卵と呼ばれる。 == 概要 == 卵黄よりも卵白が柔らかい状態なのが特徴である。これは卵黄の凝固温度(約70℃)が卵白の凝固温度(約80℃)より低い性質を利用して作られるもので、65~68℃程度の湯に30分程度浸けておくことで、この状態になる。反対に卵黄を柔らかく保ったまま卵白を固めたものを「半熟卵」と呼ぶことがあるが〔相原利雄「「プロメテウスの贈りもの」こぼれ話 (2) 」、日本伝熱学会雑誌、44巻188号、46-55頁。2005年。〕、両者はしばしば混同される。 湧出する温泉の湯温がこの範囲に近い場合、これに浸けておくだけで出来ることから、温泉地の旅館などで食卓に提供されることが多く、「温泉卵」の名で呼ばれるようになったと思われる。 あらかじめ殻を割って器にとり、出汁と醤油をあわせた出汁醤油をかけて供されることが多い。また、麺類、丼物などのトッピングとしても利用される。生卵やゆで卵、卵焼きに比べ消化吸収に優れている。 専用の「温泉卵製造機」が市販されているが、保温性のある発泡スチロール容器などを利用して作ることもできる(#家庭での作り方参照)。また、保温状態の炊飯ジャーを利用し水を使わずに作ることも可能である。また、電子レンジを使用した温泉卵調理器も存在しているが、再加熱するなど所定外の使用法を行って不具合が発生する事例が報告されている〔電子レンジ用のたまご調理器で電子レンジ破損の恐れ~NITEが注意を呼びかけ 家電Watch 2008年2月7日〕。 業務用の温泉卵メーカー(温泉卵クッカー)は電気式で本体に網カゴが収められており一度に数十個を調理することができる。 類似する卵料理として、卵の殻を割って茹でるポーチドエッグがあり、その状態から温泉卵とポーチドエッグは混同されることがある〔ライブドアニュース 2009年12月26日 / サーチナ 2009年12月28日〕。 卵の食中毒の原因となるサルモネラは70℃以上では生存できず、62~65℃で30分以内に死滅する〔サルモネラ対策のとりくみ JA全農たまご株式会社〕ので、温泉卵によって食中毒になる危険性は低い。 外食業界でも夏場の食中毒のリスクから加熱処理した卵を用いることが多い。中でもキユーピーが開発した白身は半熟かつ黄身には火が通った「キユーピットのたまご」という商品は、卵特有の生臭さを抑えたまろやかな風味が人気を集めヒット商品となっており、吉野家をはじめとした外食チェーンが夏場も持ち帰りできる「半熟卵」として採用している〔「キユーピー開発の加熱殺菌済み「半熟卵」、意外なヒット 」asahi.com。弘前大学農学生命科学部 畜産学研究室ホームページの2003年9月13日の引用記事 を2015年10月18日閲覧。〕〔「過去の放送内容 - キユーピー 」がっちりマンデー!!2007年1月21日放送。2015年10月18日閲覧。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「温泉卵」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Onsen tamago 」があります。 スポンサード リンク
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