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湛水直播栽培(たんすいちょくはさいばい)は、水田に直接種をまいていく稲の栽培方法で、労働集約的な移植栽培(水田に育てた苗を植える従来の方法)に比べて、省力的な直播栽培は大規模化でも一人で作業可能な栽培技術で低コスト化になる。直播栽培には播種前の入水の有無によって、湛水直播(播種前に代かき)と乾田直播(乾田状態で播種)がある。 ==概略== 1950年代に、催芽した稲の種子を過酸化カルシウム(商品名:カルパー粉粒剤、酸素発生剤)でコーティングする技術が開発された。その後機械化がすすみ、1980年代に湛水土中直播技術が実用化された。2004年に鉄コーティング(鉄の重みを利用した技術)直播栽培が近畿中国四国農業研究センターで開発された。浸種した種子に鉄粉をコーティングして土壌表面に播種する方法で、苗立を不安定にさせる酸素不足・浮き苗・鳥害も防ぐことができる(浸種期間の目安は水温10~20℃で、積算水温40~60℃)。過酸化カルシウムコーティング直播栽培では落水出芽法(播種後一週間程度落水管理する)だが、鉄コーティング直播栽培でも、播種後落水管理した方が湛水管理した場合に比べ出芽率が向上し、カモによる食害も防止できる。鉄コーティング用直播機は点播(てんぱ)方式が条播(じょうは)に比べて苗の生育が良い。 一方で、湛水直播だけに限らず、直播栽培は移植栽培に比べ食味(コメの味)は劣ると言われている。これは、直播専用肥料は移植栽培用と比べ、窒素成分が多く、また播種された種もみの近傍に施肥されるため、効率的に窒素成分を吸収できることからコメに含まれるタンパク質が増えるためと考えられている。ただし、農林水産省をはじめとする公的機関の関連サイトには食味の低下は記載されていない。しかし、多くの生産者は経験的に食味が劣ると考えている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「湛水直播栽培」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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