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湧別機雷事故(ゆうべつきらいじこ)とは、昭和17年(1942年)5月26日、北海道紋別郡下湧別村(現在の湧別町)のポント浜に国籍不明の機雷が漂着し発生した爆発事故である。海岸に漂着した機雷を爆破処理するために移動していたところ爆発し、警察官や村の警防団、見物人など112人が死亡〔、112名が負傷した。 ==事件の経過== 事件の舞台となった下湧別村は、北海道北部・オホーツク海に面した漁村である。太平洋戦争は開戦から半年、日本軍がまだ快進撃を続けていた時期であり、北辺のこの地には平穏な空気が流れていた。流氷は春の風に去り、根雪は融けて畑土が顔をのぞかせる中、住民は鰊漁や作付の準備に追われていた。 そんな中、4月ころから漁民たちの間で「浮遊機雷らしいものが見える」との噂が立ち始めた。オホーツク海沿岸という立地条件故、日本海軍、あるいはソビエト連邦、アメリカ合衆国が敷設した機雷が流れたものと想像された。その機雷が、5月下旬に至って村内のポント浜(ポン・トは、アイヌ語で小さな沼の意)と、サロマ湖東岸のワッカ海岸(ワッカは、アイヌ語で水の意。砂州の中ながら淡水が湧き出す立地)に相次いで漂着したのである。 機雷漂着の知らせは村内の駐在所から内陸の遠軽警察署へ即座に伝えられた。警察署側では一挙に2個もの機雷漂着に驚きながらも、これを安全な場所(陸上)に移した上で公開爆破処理する計画を立案、一般にも通達した。一般への通達は危険防止への配慮もあったが、時節がら「戦意高揚」の目的でもあった。陸上での爆破処理は、機雷の威力を広く衆人に知らしめるとともに、仮に水中で爆破された場合、周辺海域の魚介が全滅することを嫌がった漁民の意見も受けてのことである。こうして、5月26日正午、ポント浜での爆破作業実施が決定した。 通達を受けた下湧別警防団では、爆心予定地から半径1000mを危険区域として赤旗で表示し、2個の機雷を並べて配置する作業に着手。前日の25日までに滞りなく終了した。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「湧別機雷事故」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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