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「奥入」(おくいり、源氏物語奥入とも)は、藤原定家によって著された「源氏物語」の注釈書である。1233年(天福元年)頃の成立と見られ、「源氏物語」の注釈書としては最古とされる藤原伊行の「源氏釈」に次いで古いものであり、後世重要視された。全1巻。 == 概要 == もともと藤原定家は証本として自ら作成した「源氏物語」の写本の本文の末尾にさまざまな注釈を書き付けており、「奥入」の名もそれに由来する。現在でも巻ごとの末尾にこの「奥入」を持つ写本は数多く存在しており、池田亀鑑は「源氏物語」の写本にこの「奥入」があるかどうかを、写本が藤原定家の証本の流れを汲む青表紙本であるかどうかを判断する条件の一つに挙げている〔池田亀鑑「奥入の成立とその価値」『源氏物語大成 第十二冊 研究篇』中央公論社、1985年(昭和60年)9月20日、pp.. 79-113。 ISBN 4-1240-2482-7 〕。 藤原定家が写本を貸し出した際に、これらの注釈を勝手に書き写されて世間に流れ出し、さらにその見解に対して批判を加えられたりしたことから、これを写本から切り取り1冊の本にした。その際、歌などの本文の一部が失われたという。 「奥入」では先行する注釈である「源氏釈」を重要視しており、多くの項目でその見解を引用している。「源氏釈」の見解にそのまま従っていることが多いが、すべて従っているわけではなく、末摘花、玉鬘、匂宮などには批判を加えている場合も存在する。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「奥入」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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