翻訳と辞書
Words near each other
・ 滋賀女子高校
・ 滋賀女子高等学校
・ 滋賀学園
・ 滋賀学園中学校
・ 滋賀学園中学校・高等学校
・ 滋賀学園高等学校
・ 滋賀帝産グループ
・ 滋賀師範学校
・ 滋賀幼稚園児殺害事件
・ 滋賀府民
滋賀弁
・ 滋賀彦根新聞
・ 滋賀文化短期大学
・ 滋賀文教短期大学
・ 滋賀新聞
・ 滋賀方言
・ 滋賀日日新聞
・ 滋賀朝鮮初級学校
・ 滋賀村
・ 滋賀特機


Dictionary Lists
翻訳と辞書 辞書検索 [ 開発暫定版 ]
スポンサード リンク

滋賀弁 ( リダイレクト:近江弁 ) : ウィキペディア日本語版
近江弁[おうみべん]

近江弁(おうみべん)は、滋賀県(旧近江国)で用いられる日本語の方言である。江州弁(ごうしゅうべん)、滋賀弁(しがべん)、近江ことば(おうみことば)などとも。方言学では滋賀県方言(しがけんほうげん)や滋賀方言(しがほうげん)というが、「滋賀方言」は「滋賀郡の方言」を指す場合もある。近畿方言の一種であり、とりわけ京言葉と共通する要素が多いが〔「滋賀県方言は京都の言語文化圏に属し、京都と共通の特徴をもっていることは、今さら例をあげるまでもない。」(#筧1982)〕、地域ごとの違いもあり、特に湖北地方の方言(湖北弁)は特殊である。
== 概要 ==
滋賀県は上方京都大阪)と東国北国を結ぶ交通の要衝に位置し、街道の沿線を中心に、街道で結ばれる周辺地域の方言と共通するものが多い。とりわけ京阪(特に京都)との文化的・人的交流が古くから盛んで、近江弁と京阪方言(京言葉・大阪弁)の共通性は高い。例えば近世から戦前にかけて、多くの県内出身者が京阪で商業活動を行い(近江商人)、湖西地方では娘や息子を京都へ女中奉公・丁稚奉公に出す習慣があった〔#井之口・福山1952〕。現在では京阪の通学通勤圏化に伴い、一層の京阪方言化(関西共通語化)が都市部を中心に進んでいる。また、学校教育やメディア、交通機関の発達などによって、県民の多くは方言と共通語の二重生活を営んでおり、特に語彙面での共通語化が著しい〔#筧1982〕。
京言葉に近いことなどから好ましい方言と評されることもあるが〔近江はことばのいい土地で、とくに彦根の町方ことばは、京ことばに近い。彦根で、老婦人が立話をしているのを耳にして、音楽のように感じたことがある。(司馬遼太郎『街道をゆく』「近江散歩」)〕、京言葉そのものに比べると田舎風あるいは荒っぽい方言とされることが多く、県民にもそういった意識が強い〔大津の娘に、大津ことばと京ことばとの相違を聞いたら、「大津は京都の田舍弁ですよ」と答えてくれた。(#井之口1961)〕〔(京都市内で働く滋賀県出身女性へのインタビュー、廣戸惇「特集・壁としての敬語 方言敬語から共通語へ」『言語生活』1982年4月号、筑摩書房)
―御郷里の言葉と京都のことばの違いは。
そうですね。京都のことばが滋賀の言葉よりやわらかいですね。滋賀県の方が汚い。
―どんなところですか。
急には思い出せませんけども、京都の人は、ソーエと言わはるところが、エは最後につけるでしょう。そういうところを滋賀県では言ウテハッタデなど、品が悪いのではと。
―語尾ですか。
ええ、語尾。〕〔「 スシ キナク ナッノ シューベント ユーノカ。イ。イニ イワレマス ⤵。(京都弁が少し汚くなったのがあ江州弁というのか。はい。そのように言われますねえ。)<老・男>」
当地点地元の人のこの言が、よく当方言の話し調子一般を代弁してくれている。(#大橋2003)〕〔「滋賀のことばは、京ことばに似ていますが、単刀直入に話し、行動的でことばが荒くて強い感じを受けます。しかし、そこに思いやりがあり、温かみがあります。(後略)」(#NHK2005、松居一代のコメント)〕。京言葉や大阪弁と大して変わらず、滋賀県特有の方言はないという意識もある〔NHK『ふるさと日本のことば・滋賀県』内のインタビューで、滋賀県の方言について訊ねられた大津市民は次のように答えている。(#熊谷2003
サーファー「滋賀県に方言なんて、ありまへんで」
女子高校生「滋賀の方言なんて、ないな」
漁師の一人「ひどう、かわりまへんで」〕。1996年にNHK放送文化研究所が行った県民意識調査では、滋賀県民には「自分達の方言にそれほど愛着はないが、恥ずかしいとも思わない」という傾向が見られ、千葉県・埼玉県・奈良県など大都市近郊の県民意識に近いものであった〔図録▽方言に対する感じ方(都道府県比較) 、社会実情データ図録、2009年2月16日収録、2010年12月7日閲覧。〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「近江弁」の詳細全文を読む




スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース

Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.