|
===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ 漸近 : [ぜんきん] (n) (gen) (math) asymptote ・ 漸近的自由 : [ぜんきんてきじゆう] (n) asymptotic freedom (physics) ・ 的 : [まと, てき] 【名詞】 1. mark 2. target ・ 自由 : [じゆう] 1. (adj-na,exp,n) freedom 2. liberty 3. as it pleases you ・ 由 : [よし] 【名詞】 1. reason 2. significance 3. cause
漸近的自由性(ぜんきんてきじゆうせい、Asymptotic freedom)とは、クォークなど粒子間に生じる力が近距離になるにつれ(エネルギースケールが大きくなるにつれ)弱くなる性質をいう。4次元の場の理論においては、特定のゲージ理論のもつ特徴である。漸近的自由性は高エネルギー散乱において、クォークが原子核内部を相互作用をしない自由粒子として振る舞う事を意味する。これは、素粒子物理における様々な事象についての散乱断面積を、を用い、正確に計算できる事を意味している。 ==発見== 漸近的自由性は、場の量子論においてクォークとグルーオンの相互作用を記述する理論、量子色力学 (QCD) のもつ特徴である。1973年、デイビッド・グロスと フランク・ウィルチェック及び H. デビッド・ポリツァー達により非可換ゲージ理論の漸近的自由性が発見された。これは 1968年のSLACでの電子・核子非弾性散乱における『強い相互作用が高エネルギーになるにつれ弱くなる』という実験結果に合い、また、後述のクォークの閉じ込めも良く説明し、非可換ゲージのひとつ、SU(3)のゲージ理論が強い相互作用を記述すると広く信じられるようになった。彼らは最初に強い相互作用との関連性に気づいた者達である。漸近的自由性自体は 1969年に も SU(2) ゲージ理論 の漸近的自由性を数学的好奇心から発見しており、また、論文にはしていなかったが ゲラルド・トフーフトも1972年に気づいていた。彼らの発見に対し、グロス、ウィルチェックおよびポリッツアーは 2004年度ノーベル賞を受賞した。 この発見は、場の量子論の復権に役立った。1973年以前は多くの理論家が場の理論は原理的に矛盾を含んでいるのではないかと疑っていた。近距離において相互作用が無限に強くなるからだ。この相互作用(結合定数)が発散するエネルギースケールはと呼ばれ、理論を記述できるエネルギーの上限(距離スケールの下限)を決めている。この問題は量子電磁力学 (QED) を含んだ相互作用をしている スカラー場とスピノル場において発見され、またレーマン正定値性はそれが不可避であることを疑わせた。一方、漸近的自由性をもつ理論においては近距離において相互作用は弱くなり、ランダウ・ポールは無い。標準理論は完全には漸近的自由ではないが、現実的にはランダウ・ポールは強い相互作用を考えるときのみの問題になる。他の相互作用は弱く、場の理論で記述をするのが不適切になるプランクスケール以下を除いて矛盾は無い。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「漸近的自由性」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|