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きゆう師(きゆうし、)は、「あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律」によるきゅう師試験に合格した者をいう。なお、「きゆう師」という名称は、大宝律令の<灸=きゆう>に由来する音から採られたもので、「きゅう師」とするのは誤りである。本資格とはり師の両資格取得者は鍼灸師と呼ばれているが、そうした資格は法制度上に存在しない。 ==概説== *きゆう師は、灸~艾(もぐさ=ヨモギの葉の産毛を陰干し・精製取得したもの)を皮膚上で部位を選択して燃焼させることによって病態に治療的介入をおこなう医療技術者である。皮膚上に選択される燃焼部位はツボと呼ばれるもので、病態を反映した反応を見せる点として触診と望診によって識別される。体表面に微小な火傷を作成する灸技法が、なぜ内科疾患に効力が見られるのか不明だが、経絡などに沿って流れるとされる「気血津液の流れ」を正常に戻すことによって身体の不調の調整を行うものと説明されてきた。 同様のツボを使用する鍼が急性の疼痛病変に施術されてきたのに対し灸は慢性的な疾患に対して選択されてきた。 *きゅう業とは、東洋医学(経絡・経穴)に基づく艾や温熱での治療手段を言う。 *灸は、毎日または数日おきに反復して皮膚に微細な火傷を更新していく治療法である。きゆう師が施灸ポイントを指示(点灸という)し、患者自身が自分で施灸を行う形が歴史的にも一般的な方法である。 :自己施灸は、かつては艾を撚り皮膚上に直に据えるのが主流であったが、今は既に成形された各種の灸製品(例として「せんねん灸」や棒灸など)を用いることが多くなりつつある。これら既製品は、艾の部位と皮膚との間に間隙が作成されており、輻射熱による刺激を行なうため、火傷のあとが付きにくい。現在では美容上の観点から多用されるが、効力としては、古来の直接灸に及ばないとされる。 *現在では、各種灸製品の代わりにレーザー光線を利用する例もあるが、一般的とは言えない。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「きゅう師」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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