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炭鉱(たんこう、coal mine)は、石炭または亜炭を掘り出すための鉱山のこと。 なお、しばしば上記意味に対し、炭鉱と同じ読みの炭砿(旧字体では炭礦)の表記が当てられる。その理由として石炭が金属ではなく、その採掘地を金属鉱山とも呼べないため、漢字の偏が「金偏」ではなく「石偏」となるのが正しいためとも主張される。また、石炭採掘の坑道という意味で通常用いられる炭坑もしばしば炭鉱を指すために使われる。本項目では上記定義が示す用語を「炭鉱」に統一し記述する。 == 沿革 == 石炭の使用は2000年前に遡るともいわれる。しかし、本格的な炭鉱開発が世界的に始まったのは18世紀に入ってからであった。その背景にはその時期に製鉄と燃料の需要が急速に高まったことを上げることができる。製鉄については、鉄を精錬するための原料に近世に入るまでは木炭を利用していた。しかし木炭は大がかりな設備への使用は適さず、期待される需要に木炭で応えるには木材の消費量が過大となり、実際に製鉄を行っている地域の木材の消費は限界に達した。その結果、燃料費が高騰し、需要の急激な増加に追いつかなかった。1612年になると、イギリスのスタードバントが石炭を原料としたコークスを使った製鉄法を発明し、後にダッドリー、ダービーらが加えた改良の結果、鉄の大量生産が可能となった。それに伴い炭鉱開発も発展を遂げるようになる。燃料としての需要は、特にイギリスにおいて後に産業革命の原動力となった蒸気機関の発展と歩調を合わせたものであった。蒸気機関が紡績工場の動力として用いられるようになると、その熱源として石炭が重宝されるようになったのである。さらに、その後は石炭ガスの利用により、多種の化学物質を石炭から抽出等する石炭化学が発展した。 日本では、江戸時代末期から筑豊、唐津地方で採掘された石炭が個人消費されており、薪の代用とされていた。日米通商条約締結後北海道白糠町で日本初の洋式坑内掘炭鉱が開発された。さらに財政が逼迫していた諸藩が陣頭指揮をとって、炭鉱を開発していくようになる。当初は軌道に乗らなかったものの、瀬戸内地方の製塩業者向けの販路を見出すと大きく発展を遂げた。その当時の製塩では海水塩を蒸発させる燃料に松やにを利用していたが、その松やにの価格が高騰し、低コストであった石炭が歓迎されたのである。 このように炭鉱の歴史は、石炭の需要拡大と歩調を合わせてきたといえる。以下に述べる採掘方法の発展や都市の発展も同様である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「炭鉱」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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