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孤独死(こどくし)とは主に一人暮らしの人が誰にも看取られること無く、当人の住居内などで生活中の突発的な疾病などによって死亡することを指す。特に重篤化しても助けを呼べずに亡くなっている状況を表す。 なお関係する語としては後述する孤立死(こりつし)が公的にも使われるが、ほかにも単に独居者が住居内で亡くなっている状況を指す独居死(どっきょし)のような語も見いだせる〔用例「阪神」独居死61人…昨年、兵庫の復興住宅 読売新聞2013年1月15日〕。 ==概要== この言葉は日本で核家族化の進んだ1970年代に独居老人の死後、だいぶ経って久し振りに訪ねてきた親族に発見されたという事件の報道で登場、同種の事例がたびたび発生した1980年代ごろからマスメディアに繰り返し用いられた。ただし孤独死に相当する事件は、具体的名称に欠くものの明治時代より報道されている〔小辻寿規・小林宗之『孤独死報道の歴史』「Core Ethics vol.7」2011年 立命館大学大学院先端総合学術研究科 〕。 特に隣家との接触のない都市部などにおいて高齢者が死後数日から数ヶ月(長いケースでは1年以上という事例もある)経って発見されるケースが過去に相次いで報告される一方、都市部に限定されず過疎地域での発生も懸念される。 当初、都会には人がたくさんいるにもかかわらずその誰にも気付かれず死んでいるという状況を指して「都会の中の孤独」という逆説的な死様として取り上げられていたが次第に「病気で周囲に助けも呼べずに死んでいった」ことがわかるにつれ、このような事態の発生防止が求められるようになったという経緯を持つ。 なおこの当時は一般的に都市部では人口が集中しているため、孤独を感じる人は存在しないと考えられていた。現在では都市部で人的交流が疎遠になりがちであることが広く理解され、孤独死が身近にも発生しうることが理解されるようになってきている(孤独の項を参照)。 独居者の死因を調査した際に倒れてから数時間以上(長いケースでは数日)にわたって生きていたと考えられる事例も少なからず見出され、福祉や災害援助の上では同種の死亡事件の予防が重要視されるようになった。このため1990年代より各所で様々な予防策が検討・施行または提供され、2005年現在では一定の効果を上げ始めている。 その一方で阪神・淡路大震災といった大規模災害では被災者の仮設住宅による生活が長期に及び慣れない住環境もあるが地域コミュニティが希薄なため隣人が異変に気付きにくく疾病で身動きが取れないまま死亡する人が出るという事態を招いており、この教訓から災害復旧時の孤独死防止が求められ予防策が講じられるようになってきている(後述災害と孤独死参照)。 2005年9月24日にNHKスペシャルで千葉県松戸市の常盤平団地における孤独死の問題が放映されたときは大きな反響を呼び、孤独死問題の社会的関心も高まってきている。 なおその多くでは、一人暮らしで周辺社会との接点もなく、誰からも省みられることなく死後比較的長い間周囲に不在が気付かれないような状況にある場合に、孤独死と呼ばれ得るが、後述する老老介護の問題などにも関連して、必ずしも一人暮らしであることだけが孤独死の要因とはいえない。2011年1月に大阪府豊中市で死亡が確認され報じられた元資産家姉妹のケース(→大阪元資産家姉妹孤独死事件)のように、一人暮らしではないが周囲の社会との連絡がなく孤立化、滞納し膨れ上がった相続税・固定資産税や終の棲家にと立てたマンションに入居者が集まらず逆に建設費の借金を負うなどして経済的に困窮、結果餓死に至った事例も「典型的な孤独死」と呼ばれている〔産経MSN記事 朝日新聞記事 〕。 ちなみに日本の行政機関はこれらの社会問題において「孤立死」という表現をしばしば使っており、例えば内閣府の高齢社会白書の平成22年度版〔内閣府「平成22年版高齢社会白書 第1章高齢化の状況」 〕では「''誰にも看取られることなく息を引き取り、その後、相当期間放置されるような悲惨な孤立死(孤独死)''」と表現している。これは社会的に孤立してしまった結果、住居内で死亡して死後しばらく周囲の社会に気付かれず放置されていた状況を指してのものである。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「孤独死」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Kodokushi 」があります。 スポンサード リンク
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