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デッドセクションとは、電化された鉄道において、異なる電気方式や会社間の接続点に設けられる、架線に給電されていない区間・地点のこと。死電区間(しでんくかん)、無電区間(むでんくかん)、死区間(しくかん)、もしくは単にセクションともいう。 == 設置の類型 == デッドセクションが設置される類型としては、以下のものがある。 # 直流電化区間と交流電化区間の境に設けられるもの(電流区分セクション) # 同じ電化方式であっても、使用電圧の異なる区間の境に設けられるもの(電圧区分セクション) # 同じ電化方式・電圧の交流電化方式の区間において、交流電流の位相が異なる区間の境に設けられるもの。具体的には変電所同士の送電区間の境目となる場合が多い(異相区分セクション) # 交流電化方式の区間において、使用する周波数の異なる区間の境に設けられるもの(周波数区分セクション) # 電化方式も電圧も同一の場合で、相互乗り入れを行う場合に、会社間の電源分離を行うために設けられるもの また、上下線や本線 - 車庫線で電気的に分離する場合において主に渡り線上に設けられるもの(電源区分セクション) # 異なる電化方式・電圧を用いる路線同士が、平面交差する地点に設けられるもの(平面区分セクション) * 1.のような直流電化区間と交流電化区間の間に設けられるデッドセクションを交直セクション、3.・4.のような交流電化区間の間に設けられるデッドセクションを交交セクションともいう。 デッドセクションは、碍子やFRPなどで造られたインシュレータ(日本の在来線で長さ8 m 程度)をトロリ線に挿入する方式、主にヨーロッパの本線上で見られる2つのエアセクション間に無加圧区間を設ける「中セクション方式」のいずれかで絶縁を行うが、以下の注意が必要である。 * 列車が力行のまま通過するとパンタグラフがそれまでの送電区間を抜け出た瞬間に大きなアークが発生して危険であるため、その手前に「架線死区間標識」を設けておいて運転士はこれを視認し、惰行状態で通過させる必要がある。 * パンタグラフは発条力で上昇させる構造のため、無架線状態での上昇跳ね上がりによる破損の可能性から、無加圧区間は通電はしなくとも架線かそれに代わる物を張る必要がある。 また上述類例3.の異相区分セクションは随所に存在するが、上述した中セクション方式では高速下で運転士が架線死区間標識を見落としやすい上に惰行運転が高速維持の妨げとなるため変電所の数を増やすことができず、列車本数や編成長で制約を受ける欠点があるものの2013年現在でもフランスTGVや韓国高速鉄道などはこの方式の下で運転されている。 これに対して日本国有鉄道は1964年(昭和39年)の東海道新幹線開業に際し、2つのエアセクション間に1 km 程度の中間セクションを設置し、真空開閉器を介して変電所や饋電区分所に接続。列車が中間セクション通過中に真空開閉器により電源を0.05 - 0.3秒程度の無電時間を介して進行後方側から前方側の変電所に自動で切替える〔切替は軌道回路からの列車条件を元に連動して切替える。〕饋電(きでん)区分切替セクション方式を開発し、惰行することなく異相区分セクションを通過できるようにした。 * ただし、加速もしくは回生制動が作動中にセクションを通過すると無電時間の開始・終了時車両制御装置が一定時間停止後、フルパワーでリトライするために前後方向の衝動が発生する。これを避けるために切替セクションの位置を覚えておき、自主的に惰行状態で通過する運転士もいる。またN700系ではデジタルATCと連動させて、切替セクションに差し掛かる前に自動的にノッチオフ・ブレーキ解除、通過後にノッチオン・ブレーキ作動する機構を搭載する。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「デッドセクション」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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