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焼畑農業(やきはたのうぎょう)/ 焼畑農法(やきはたのうほう)は、熱帯から温帯にかけて伝統的に行われている粗放的な農業形態である。耕耘・施肥を行わず、作物の栽培後に農地を一定期間放置して地力を回復させる点が特徴。休閑に着目して休閑システム、あるいは耕作地を移動させていくことに着目し、移動農法 (shifting culitivation) という語が使われることもある。 類似概念として一定期間休閑するが必ずしも火入れをしない切替畑(切畑)があるが、焼畑との区別は厳密にはつけられないとされる〔靑野寿郎・保柳睦美監修『人文地理事典』 p.394 1951年 古今書院〕。 == 概要 == 文化人類学者の福井勝義によれば、「ある土地の現存植生を伐採・焼却等の方法を用いることによって整地し、作物栽培を短期間おこなった後、放棄し、自然の遷移によってその土地を回復させる休閑期間をへて再度利用する、循環的な農耕である」と定義される〔福井 (1983), 239頁 〕。 焼畑にはいくつかの機能があると指摘されている。火を使うことについては # 熱帯の土壌はやせて酸性のラトソルが主体のため、作物の栽培に適していない。そこで熱帯雨林に火を付けて開拓することで、灰が中和剤や肥料となり、土壌が改良される。 # 焼土することで、土壌の窒素組成が変化し、土壌が改良される。 # 熱による種子や腋芽の休眠覚醒 # 雑草、害虫、病原体の防除 また十分な休耕期間は遷移途中に繁茂する多年生草本がなくなるので、この除去の手間がはぶけるなど省力な農業であるという。 基本的に灌漑を利用しない天水農業である。また、広域の山林における人間活動が、野生動物の里地への侵入を低下させる可能性も指摘されている。 ここで、キャッサバ、ヤムイモ、タロイモなど根菜類、あるいは、モロコシなどを栽培して主食とする。 かつては日本でも山間地を中心に行われ、秩父地方では「サス」、奥羽地方では「カノ」、飛騨地方では「ナギ」など種々の地方名で呼ばれてきた〔。しかし、近年急速に衰退し、宮崎県椎葉村、山形県鶴岡市などに限られている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「焼畑農業」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Slash-and-burn 」があります。 スポンサード リンク
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