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焼締め(やきしめ)は、釉薬をかけず高温で焼成した陶器である。「やきじめ」とも発音する。また、正式には締焼きという。 == 概要 == 日本の炻器は古墳時代の須恵器を源に発展した焼締め技術である。一般に陶器はその素地(きじ)に吸水性があり、日常生活では用途が限定されるために釉薬をかけることが多い。焼締めは粘土以外に素地に含まれる長石が高温で焼かれることで液状化し、素地に食い込むことで釉薬としての役割を果たし水止めとなる。また、還元焼成させると酸化焼成させるよりもよく焼き締まる〔『つくる陶磁器』編集部編『すべてがわかる!:やきもの技法辞典』、双葉社、2008年、pp.94-95〕。焼締めも広義では陶器の一つであるが、硬質で吸水性が少ないため施釉はしないのが特徴で、古くから急須、茶碗、壷、甕、瓶、土管等に用いられてきた。釉薬を使用しないことから、素地は土そのものの特長を生かした素朴で味わい深い出来上がりとなる。 乾燥させた素地に釉薬をかけずに高温(1100℃~1300℃)で焼成する。窯は本来、登り窯や穴窯を使用し、薪や藁を燃料とする。焼成窯の大きさにより焼成時間は違いがあるが大きな窯では2週間にも及ぶことがある。窯の中で器物の一部に降灰したものが長時間の高温により溶けてガラス質に変化し釉薬代わりとなる。これを自然釉(灰釉)といい、焼締めの大きな特徴の一つである。 素地は多孔質であり、備前などの水瓶などのように水が腐敗しにくいと言われたり、ビアカップにビールを注ぐと細かい泡が発生して口当たりがよくなると言われている。また食器としては、土の組成にもよるが一般的には荒く使いにくい器がある。使用前には、充分に水に浸して置くと雰囲気が変わり焼締めの持つ美しさがより奥深いものになる。 また施釉陶器では工程上釉薬を掛ける前に素焼焼成(800℃~900℃)するが、それを焼締めと呼ぶのは間違いである。 最近では、電気窯で素地をサヤに入れ、炭やおが屑、籾殻等を入れて還元焼成をし焼き締める方法が陶芸教室などで用いられている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「焼締め」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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